2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380040
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岩見 雅史 Kanazawa University, 自然科学研究科, 教授 (40193768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 勝 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (80143874)
本 賢一 独立行政法人理化学研究所, 松本分子昆虫学研究室, 研究員 (90333335)
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Keywords | 遺伝子 / 昆虫 / 脳・神経 / 発生・分化 / マイクロアレイ / エクジソン / 前胸腺刺激ホルモン / 神経分泌細胞 |
Research Abstract |
昆虫変態時における脳の神経網の再編を伴う形態変化及び、変態制御の中枢としての機能を探るために、カイコガをモデルに幼虫脳で、網羅的に収集したエクジソンに応答する遺伝子の発現部位とRNA干渉による機能解析を行い以下の結果を得た。 1)サブトラクションライブラリーより得た10遺伝子のすべてが、前胸腺刺激ホルモン産生細胞(PTTH細胞)で発現していた。DNAマイクロアレイ解析により得た約100遺伝子からランダムに選んだ15遺伝子のうち10遺伝子の発現がPTTH細胞であった。残りの5遺伝子については細胞特異的発現がみられなかった。 2)機能未知のエクジソン応答遺伝子の、RNA干渉によるノックダウンで応答産物を減少させ発生の阻害を検証した。エクジソンにより発現が上昇するbombeil-2遺伝子のノックダウンでは蛹化異常や成虫時の脚の形成異常、U11遺伝子では体重増加率の減少や胸部クチクラの剥離不全、U25遺伝子では体重増加率の減少や蛹化時の繭形成不能、繭を作らなかった蛹の腹部に模様がつくという表現型が得られた。また、エクジソンにより発現が低下するD2遺伝子のノックダウンでは体重増加率や羽化時の脚部以外の蛹クチクラの剥離不全、D10遺伝子ではクチクラ剥離不全や翅の曲折、D16遺伝子では蛹時における腹部の過剰な着色とそれに伴う腹部のクチクラ剥離不全、D20遺伝子では体重増加率の減少や5齢期間での致死、蛹の形態異常による羽化前の致死がみられた。
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Research Products
(9 results)