2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380041
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
中垣 雅雄 Shinshu University, 繊維学部, 教授 (70135169)
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Keywords | バイオテクノロジー / 昆虫 / 蜘蛛 / 新素材 / 繊維 |
Research Abstract |
スパイダーシルクが高機能バイオ繊維として世界的に注目されているにもかかわらず、ほとんど利用されていない。利用されていないのはスパイダーシルクの量産が難しいからである。本研究は、遺伝子組換え技術を用いて、各種の蜘蛛糸をカイコにおいて効率よく大量生産させる系の開発を目的とするが、本年度は、以下の研究を進めた。 1) 蜘蛛糸含量を高める研究 研究担当者は、トランスポゾン由来のベクターを用いて日本産ジョロウグモの2種類の糸を吐くカイコを創出したが、そのカイコが吐く繭糸中の蜘蛛糸含量はそれほど高くない。これは、カイコ本来のフィブロイン遺伝子から多量のmRNAが作られるためである。絹フィブロインのmRNA生産を抑えることにより相対的に、カイコに導入した蜘蛛糸含量を高まることは明らかである。フィブロインの生合成に変異にあるカイコを用いて、蜘蛛糸を生合成する蚕を創出した。その蜘蛛糸含量については、目下、調査中である。 2) 日本独自の蜘蛛糸遺伝子の解析 カイコに吐かせる未知の蜘蛛糸タンパク質を探し出し、その塩基配列を調査することも緊急の課題である。蜘蛛糸の遺伝子塩基配列およびアミノ酸配列は、欧米で精力的に研究され、そのほとんどが物質特許として登録されている。欧米で研究されているのは、欧米の蜘蛛である。これに対し、日本に生息する蜘蛛の糸のそれら配列については、ほとんど調査されていない。日本にも、高機能バイオ繊維として注目に値する蜘蛛糸が存在するはずである。欧米の蜘蛛に負けない特性を持つ蜘蛛糸の塩基配列やアミノ酸配列を、日本独自の特許として登録した上で、カイコを用いて大量生産するのが、研究を進める戦略上、必要と考える。そこで日本に生息する蜘蛛の蜘蛛糸の遺伝子配列を解明するため、糸遺伝子のcDNAライブラリー作成を試みている。昨年度に引き続いてcDNAライブラリー作成とその解析を続行し、いくつかの蜘蛛糸遺伝子を同定した。
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[Journal Article] Expression of EGFP-spider dragline silk fusion protein in BmN cells and larvae of silkworm showed the solubility is primary limit for dragline proteins yield2008
Author(s)
Yuansong Zhang, Junhua Hu, Yungen Miao, Aichun Zhao, Tianfu Zhao, Dayang Wu, Liefeng Liang, Ayumi Miikura, Kunihiro Shiorai, Zenta Kajiura, Masao Nakaeaki
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Journal Title
Mol Biol Rep 36
Pages: 329-335
Peer Reviewed
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