2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380042
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
杉村 順夫 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (20273542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾山 廣 日本薬科大学, 薬学部, 准教授 (50221700)
長岡 純治 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (00303933)
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Keywords | クワウレアーゼ / ウレアーゼ結合タンパク質 / クワ葉タンパク質の取り込み / カイコ体液中の外来タンパク質 / プロテオーム解析 |
Research Abstract |
本研究課題は、カイコとクワ間の相互関係を細胞・分子レベルで解明することを目的としている。これまで、クワウレアーゼが選択的にカイコ体内に吸収されることを明らかにした。当該年では、そのBinding proteinsを同定した。また、ウレアーゼと異なるクワタンパク質が取り込まれることを実証した。 1.ウレアーゼBinding Proteinの同定:ウレアーゼをリガンドとするアフィニティーカラムを用いて、カイコ中腸細胞より36kDaタンパク質を検出した。このタンパク質は、ウレアーゼの吸収時期から発現することから、ウレアーゼBinding proteinの可能性が極めて高い。また、体液から検出されるウレアーゼは高次複合体として検出された。体液タンパク質とのcomplex体と想定され、ウレアーゼの体内移行に関わっていることが示唆された。 2.カイコ体内に取り込まれるクワタンパク質の同定:ビオチン標識したクワタンパク質をカイコに経口投与したとき、カイコ体液から少なくとも7個のビオチン標識タンパク質が検出された。その内、32kDa,pI=6.02タンパク質について、PMF(peptide mass fingerprint)解析した結果、データベースに未登録の新規タンパク質であった。また、32kDa,pI=6.32タンパク質については、PMF解析からスルフォトランスフェラーゼのドメイン構造を有するタンパク質であることが明らかになった。ウレアーゼに加えて、新たに当該酵素がカイコ体内に取り込まれていることが見出されたことになり、タンパク質レベルでのHost-Insect間の相互関係を立証する重要な知見である。
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