2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380043
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
竹田 真木生 Kobe University, 農学研究科, 教授 (20171647)
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Keywords | N-acetyltransferease (NAT) / メラトニン / 概日振動 / 光周性 / long wave opsin / action sp[ectra / 卵休眠 / Cycle |
Research Abstract |
ナミハダニの成虫休眠を制御する光周時計は現象論的には最も詳細に調べられたモデルであるが、そのサイズの限界から、生理学的な探索の困難なシステムであったが、今回の探索で、光の入力系から、青色光がメラトニン合成にかかわるN-アセチル転移酵素(NAT)活性に作用する系が確立されたため、光の入力と概日振動や光周性を構成すると考えられる成分に分析的なアプローチが可能になった。また、メラトニンは光情報の伝達系だけではなく、光障害に対して保護的な作用も示す。単色光。UVを用いた実験から、uv光はナミハダニに対してNAT酵素活性、したがってメラトニンの産生を誘導することが明らかとなった。このことは、概日振動の進化の理解にとって示唆に富む。 マダラスズの様々な光周性に対する、光の入力系、概日振動に関わる遺伝子及びその産物、出力系の調節にかかわる遺伝子及びその産物についてそれぞれの分布、動態を明らかにしながら、timeless遺伝子をターゲットにしてRNA干渉を行った。部分的には、周期に影響は出たが、リズムを完全に消去するほどの効果は見ていない。光周性に対しても効果は部分的で、完全なノックアウトは得られていない。出力系については、メラトニンを飲ませたが、メラトニンが生化学的な夜として働くことは無かったが、光周性をより増強し、卵休眠を誘導する短日では、休眠率を増大した。 第三の系は、前胸腺刺激ホルモン(PTTH)放出系であるが、これまで、免疫組織化学組織化学でNAT Period DBTの共存を確認した。この共存はメラトニン、HIOMT、メラトニン受容体に広がった。In vitro系でもメラトニンがPTTHの放出を促した。今回、さらにシグナル系に入って、PTTH細胞のメラトニン受容体から、PKC,Rab蛋白質をへて、時計の下流のNAT遺伝子そして酵素に制御されるメラトニンがPTTHの放出を引き起こす時計仕掛けの神経分泌を制御し、これによって変態の制御が起こるのではないかという可能性が検証され、これを支持する結果を得た。
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Research Products
(5 results)
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[Book] Springer Verlag2009
Author(s)
Ozoe, Y., Takeda, M., Matsuda, K
Total Pages
32
Publisher
In "Biorational Control of Arthropod Pests : Application and Resistance Management"(Ed. Ishaaya, I.)