2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380051
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木村 眞人 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 教授 (20092190)
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Keywords | 細菌 / ファージ / 表面水 / 季節変動 / 感染 / 透過型電子顕微鏡 / 環境DNA / Sphingomonas |
Research Abstract |
1) 水田表面水中のファージ群集の特徴を明らかにするため、同一圃場から作土還元層を採取し、そのg23遺伝子の多様性を水田表面水中のファージの多様性と比較した結果、その多様性が類似するとともに、水田表面水中のg23遺伝子に類似した塩基配列が得られた。 2) さらに、全国の水田土壌中のg23遺伝子を探索し、青森、秋田、愛知、福岡の各水田土壌中には、類似したg23遺伝子の存在することが明らかとなった。本結果は、ファージの宿主特異性を考えるとき、きわめて興味深い結果であった。 3) このような水田におけるg23遺伝子が中国東北部の水田においても当てはまるか否かを調査した。その結果、わが国と中国東北部に特有のg23遺伝子の塩基配列が観察されたものの、大半のg23遺伝子の塩基配列は、共通するものであった。 4) 昨年度、Sphingomonas属菌に感染するファージ群集を分離し、g23遺伝子の塩基配列の多様性が極めて大きいことを明らかにした。今年度は分離に使用した水田表面水を供試し、表面水から直接DNAを抽出後にg23遺伝子に特異的なプライマーを用いてPCR増幅後、各クローンの多様性をSphingomonas属菌に感染するファージの多様性と比較した結果、その多様性は、Sphingomonas属菌に感染するファージ群集と類似しており、Sphingomonas属菌に感染するファージ群集の多様性が、水田表面水中のg23遺伝子の多様性に匹敵することが判明した。
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Research Products
(6 results)