2006 Fiscal Year Annual Research Report
酵母のアセチル化酵素Mpr1による抗酸化機構の解明と有用酵母の育種への応用
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18380062
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| Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
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Principal Investigator |
高木 博史 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (50275088)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日び 隆雄 福井県立大学, 生物資源学部, 助教授 (00285181)
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| Keywords | 酵母 / アセチルトランスフェラーゼ / 酸化ストレス / 活性酸素種 / エタノールストレス |
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| Research Abstract |
酵母Saccharomyces cerevisiae Σ 1278b株などに存在する新規坪アセチルトランスフェラーゼMpr1は、熱ショック、過酸化水素、冷凍などの処理により細胞内に生成する活性酸素種(ROS)レベルを下げ、酵母を酸化ストレスから保護している。今年度は、Mpr1の抗酸化機i構と立体構造の解析を目的に研究を実施し、以下の成果を得た。
1)Mpr1の抗酸化機構
エタノールストレスにおけるMpr1の機能を解析した。Mpr1遺伝子破壊株をエタノール培地で培養すると、ROSレベルが増加し、生存率も著しく低下したが、Mpr1遺伝子導入株ではROSレベルが減少し、生存率も上昇した。したがって、Mpr1はエタノールにより細胞内に生じるROSレベルを下げ、酵母を保護することが判明した(論文印刷中)。
また、Mpr1遺伝子のランダム変異ライブラリーを酵母に導入し、過酸化水素培地でのスクリーニングを行った。その結果、野生型酵素導入株よりも過酸化水素添加後のROSレベルを低く抑え、高い生存率を示す3種類の変異型Mpr1(K63R, F65L, L117V)発現株を取得した。また、組換え酵素の解析により、触媒活性の向上にはK63R、温度安定性の向上にはF65L、過酸化水素安定性の向上にはL117Vの置換が寄与することが示された(特許出願済)。
2)Mpr1の立体構造解析
シッティングドロップ蒸気拡散法を用いてMpr1の結晶化条件を検討した。その結果、結晶化剤としてPEG 1,500を用い、グリセロール共存下で大きさ約140μm×50μm×50μmの単結晶が成長した。さらに、X線回折実験を行った結果、到達分解能2.5Åでデータを収集でき、本結晶が空間群P1(a=85.2Å,b=89.4Å,c=107.7Å,a=86.1°,β=79.4°,γ=90.6°)に属することが判明した。
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Research Products
(1 results)
