2006 Fiscal Year Annual Research Report
2つの新規なプロテアーゼファミリーの発見とそれらの生化学的研究
Project/Area Number |
18380068
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
小田 耕平 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (50081584)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平賀 和三 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助手 (50252549)
|
Keywords | プロテアーゼ / ペプチダーゼ / sedolisin / eqolisin / セリン-カルボキシルプロテアーゼ / グルタミン酸プロテアーゼ |
Research Abstract |
Sedolisinsについて:1)CLN2のサブサイト構造解析:致死性神経性疾患、バッテン病に関係するCLN2のサブサイト構造を現在、解析中。次年度に終了予定。この成果は、バッテン病の病態解析につながる。2)立体構造の解析:CLN2の構造・機能解明の一環として、本年度は多量調製法の開発を行った。現在、精製した標品を使用し結晶化を試みている。結晶が得られると、研究協力者と共同して立体構造解析を行う。本酵素は、結晶化困難な酵素である。3)反応至適pHを大幅に変換した酵素の創出:SedolisinsのGlu残基をHis残基に置換することにより、反応至適pHをアルカリ側に有する酵素の構築を検討する予定であったが、人手不足のため未検討である。 Eqohsinについて:1)反応メカニズムの解明:改変体の作成、及び阻害剤の開発を通じて、反応メカニズムの解明を行う。2)サブサイト構造(基質特異性)の解析:基質特異性を精査し、いまだ不明のサブサイト構造を解明する。また、反応速度論的解析に、高感度基質を開発する。3)特異的インヒビターのデザインと合成:基質特異性を基盤にインヒビターを開発する。4)合成インヒビターと酵素の複合体の構造解析:EI複合体を作成し、その構造解析を行う。1)から4)までの計画は、予定通り進行し、その成果をJ.Mol.Biol.(2007)に発表した。5)自然界での分布:現在のところ、カビのみに発見されている。データベース検索や、実際の検索を行ってその分布状況を明らかにする。未検討であり次年度に行う。 以上、本年度予定した研究課題は、概ね順調に進んだと考える。
|