2007 Fiscal Year Annual Research Report
2つの新規なプロテアーゼファミリーの発見とそれらの生化学的研究
Project/Area Number |
18380068
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
平賀 和三 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 助教 (50252549)
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Keywords | sedolisin / eqolisin / glutamic peptidase / serine-carboxy1 peptidase / 構造と機能 / 基質特異性 / 反応メカニズム / プロテアーゼインヒビター |
Research Abstract |
本研究の目的は、我々が世界に先駆けて発見したSedolisin family と Eqolisin familyの自然界における役割を解明する第一歩として、これら酵素ファミリーについて生化学的、構造生物学的、分子生物学的解析を加え、構造と機能を解明すると共に、また、その自然界における分布を解明することである。以下に本年度の成果を述べる。 Sedolisin familyに関して:1)CLN2の基質特異性解析コンビナトリアルライブラリー基質をデザイン、合成し、現在それらを用いて解析中である。2)CLN2の立体構造の解析CLN2の発現方法と精製法を改めて検討し、極めて精製効率の高い精製法を確立した。この方法でCLN2を多量調整し、結晶化を検討中である。CLN2の結晶化は、大変困難で世界的に誰も成功していない。 Eqolisin familyに関して:1)阻害剤の開発と反応メカニズムの解明:基質特異性を詳細に解析し、それを基盤として合成阻害剤を開発した。更に、阻害剤・酵素複合体結晶を作成し、その解析結果に基づいて反応メカニズムを解明することに成功した(J. Mol. Biol. (2007))。2)自然界での分布:検討するに至らなかった。3)無公害型農薬の開発:阻害定数がサブナノモーラーレベルのペプチド性インヒビター阻害剤を開発することができた。これを活用して、ナタネなどの重要穀物の植物病原菌を対象に無公害型農薬としての使用可能性を実験室レベルで精査予定である。 本研究は、前年度研究代表者、小田耕平の独自の発想に基づき得られた成果を更に展開するものであり、独創性、新規性、革新性、先導性の極めて高いものである。また、学術上での貢献度は、極めて高く、更に、応用面でも無公害型農薬の開発などの可能性があり、基礎と応用の両面で意義がある。今回の成果を基礎として、更なる展開を図りたい。
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Research Products
(1 results)