2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380070
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中嶋 正敏 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助手 (50237278)
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Keywords | ジベレリン / 受容体 / シグナル伝達 / 核内レセプター |
Research Abstract |
双子葉のモデル植物であるシロイヌナズナと対象として、イネ・ジベレリン受容体OsGID1と相同性の高い3種類のクローン(AtGID1a,1b,1c)の各翻訳産物を大腸菌発現系を用いて調製し、放射性ジベレリンに対する結合活性を確認してそのいずれもが活性型ジベレリン特異的な結合様式を示すことを明らかにした。また、酵母twoハイブリッド系を用いて、ジベレリンシグナルを負に調節する5種のDELLA因子のいずれともジベレリン依存的に相互作用を示すこと、加えて、イネGID1変異株への各遺伝子の強発現により矮性形質に回復傾向が認められることが判明した。それらのことから、3種のシロイヌナズナAtGID1いずれもが機能を有するジベレリン受容体と断定した。組織化学的アプローチを実行すべく、3種のGID1に対する抗血清、および、5種のDELLA因子に対する抗血清を調製してその交差反応性を確認した。一方、植物体に内在するネイティブ状態のGID1タンパク質についてリコンビナントタンパク質との差異があるか明らかにするため、通常より多量にGID1タンパク質を蓄積する過剰発現変異体をAtGID1a,1b,1c各々について複数ライン作出した。現在、その性状解析が進行中であるとともに、抗GID1抗体を用いたウェスタン検出系およびプルダウンアッセイ系について構築中である。また、本受容体に相互作用を示す新規因子検出系構築のため、新たに酵母threeハイブリッド系の導入を図り、コントロール試験区での陽性検出状況などを調製中である。
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