2006 Fiscal Year Annual Research Report
多相有機溶媒反応系による糖ペプチドの網羅的合成法の確立
Project/Area Number |
18380071
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
千葉 一裕 東京農工大学, 学院連合農学研究科, 教授 (20227325)
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Keywords | ペプチド / 糖鎖 / 液相合成 / コンビナトリアルケミストリー / アミノ酸 / 化学合成 |
Research Abstract |
本研究では、申請者が近年見出したシクロアルカン系有機溶媒相溶二相化現象を応用し、多様なオリゴ糖-ペプチド複合体標品のワンポット逐次多段階化学合成法を確立する新たな突破口を切り開くことを目的とした。 その結果、相溶二相系で糖ペプチドを合成する場合、コアユニットに糖鎖またはアミノ酸が逐次結合した各段階の生成物が反応液を二相に分離した状態で、シクロアルカン相に分配される必要がある。そのために糖質部分に疎水性保護基を有し、糖鎖に結合したアミノ酸のN末端、C末端にそれぞれペプチド鎖を伸長可能なコアユニットを構築した。 簡便な換作性を基軸とする合成システムを確立した。すなわちコアユニットは相分離状態で上相に回収可能とし、糖鎖またはペプチド鎖伸長試薬は下相に回収することができた。目的とする分子間反応は均一化状態、または二相分離状態で実施する。さらに、コアユニット溶液は常に同一容器(ワンポット)に保持する。 本反応系は疎水性保護基が結合した生成物がシクロヘキサン相に均一に可溶化するため、固相法では困難であった担体結合分子間の反応や、固体触媒などを用いた反応へ応用することが可能である。従って保護基の切断、側鎖の伸長などに一般化学合成と同じ試薬、触媒を使用することができると期待される。また、糖ペプチドの合成反応のモニターや分離精製においても、均一に溶解した単一分子を取り扱うため、分離、精製、純度検定等が飛躍的に簡便に行えると期待される。本年度はこの簡易合成システムを確立した。
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Research Products
(7 results)