2008 Fiscal Year Annual Research Report
疫病菌Phytophthoraの性ホルモンに関する基礎研究
Project/Area Number |
18380073
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小鹿 一 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 教授 (50152492)
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Keywords | 疫病菌 / 生理活性 / 微生物 / 有機化学 / ホルモン |
Research Abstract |
疫病菌の有性生殖は性ホルモン(A1交配型が分泌するα1とA2交配型が分泌するα2)により制御されており、疫病菌の伝播や変異に重要な役割を果たしている。これら性ホルモンの解明は長年の懸案であったが、申請者らは2005年、ホルモンα1の解明に成功した。本研究課題によりこれまでにα1の立体化学の解明が達成された。また、α2の大量培養条件の確立に成功した。最終年度は以下の成果を得た。 (1) α1の構造活性相関:約10種の誘導体と立体異性体を合成し有性生殖誘導活性をアッセイした結果、分子のケトンおよび近傍の水酸基や立体化学がホルモン活性に重要なことが判明した。これにより将来の受容体探索プローブの設計に有用な知見が得られた。 (2) ホルモンα2の同定:確立されたA2交配型の培養条件で約100リットルの大量培養を行い、ろ過後、ろ液をODSカラムに通して固相抽出した。80-85%メタノールで溶出される活性画分を2度のHPLCで精製し、約1mgのα2の単離に成功した。現在、ホルモン活性の確認と構造解析を進めている。
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Research Products
(1 results)