Research Abstract |
Melaleucacajuputi,Melaleucabracteata,Eucalyptuscamaldulensisを材料として,糖,有機酸の抽出・精製・定量法の改良を行った。また,M,cajuputiを材料として解糖系,TCA回路について,昨年度に確立したものに加え,さらにいくっかの酵素活性の測定法を確立した。低酸素ストレスに対する根の代謝制御について昨年度に確立した栽培系を用いて解析した。湛水耐性種M,cajuputiでは5種類の解糖系酵素の活性が低酸素ストレスによって誘導された。低酸素ストレスによって解糖系が賦活化されたと考えられ,これと低酸素ストレス耐性との関連を今後明らかにしていく。アルミニウム(Al)ストレスに対する根の代謝制御の解析のための栽培系を確立した。1mM,24時間のAl処理は,耐性種のM,cajuputi,E,cam:aldulensis,感受性種のM,bracteata(1mMAI,24時間で根の伸長が阻害される)について,どの種でも光合成産物の根への転流に影響を与えないことが^<13>CO_2パルスラベル実験により確認された。この時M,bracteataでは可溶性糖画分とデンプン画分への光合成産物の分配割合が増え,構造性多糖画分への分配割合が減少したが,M,cajuputiとE,camaldulevrsisではそれらの分配割合に変化がなかった。また,M,bracteataでは根のフルクトース濃度が減少したが,耐性種のM,cajuputiとE,camaldulensisではスクロースまたはフルクトース,グルコースなどの濃度が増加した。今後,AIによる根の糖代謝の変化と耐性との関連を明らかにしていく。
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