2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380088
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福田 健二 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30208954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 大翼 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (90313080)
松下 範久 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (00282567)
内海 泰弘 九州大学, 連合大学院・農学研究院, 助教 (50346839)
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Keywords | マツノザイセンチュウ / MRI / AE / ひずみゲージ / キャビテーション / runaway embolism / 水分通道 |
Research Abstract |
マツ材線虫病の病徴進展における水分通道阻害の発生メカニズムを明らかにするため,MRIを用いた水分通道の非破壊観察,アコースティックエミッション(AE)によるキャビテーション発生のモニタリング,ひずみゲージによる茎の水ポテンシャルの連続計測という3つの非破壊観察手法を用いて,マツノザイセンチュウ接種後の生理的変化をモニターした.その結果,材線虫病による水分通道阻害の進展は,従来の前期および進展期に,潜伏期を加えた3段階に区分された.接種後数日間の潜伏期においては,AEによって記録されたキャビテーション発生は,水ストレスのかかる日中に散発的にみられ,健全なマツ苗に発生するキャビテーションと同様の現象と考えられた.このキャビテーションは,MRIによって識別できる大きさの通水阻害部の発生を伴わなかった.一方,病徴の前期および進展期には,大量のAE発生と同時にMRIで観察可能な大きさの通水阻害部の発生が確認された.ひずみゲージにより測定されたAE発生時の水ポテンシャルは,潜伏期においては約-1.OMPaであったのに対して,前期および進展期においては約-0.7MPaであり,進展期には昼夜を問わず大量のAE発生と通水阻害部の拡大が観察された.このことから,病徴前期にキャビテーション発生の閾値が変化することにより,通水阻害が発生し,進展期には連鎖的な通水阻害の拡大である"runawayembolism"が生じていることが明らかにされた.
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