2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しい機器を用いた樹木根系の空間分布及び動態の解明
Project/Area Number |
18380095
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
金澤 洋一 Kobe University, 大学院・農学研究科, 教授 (40101092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 恭弘 独立行政法人森林総合研究所, 関西支所, 主任研究員 (60353827)
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Keywords | 樹木根 / 地中レーダ / 根分布 / 非破壊 / ミニリゾトロン |
Research Abstract |
1.地中レーダによる樹木根の検出試験 樹木根の含水比の違いが地中レーダ法による検出に与える影響を調べた。 樹木根の試料として20年生スギの根系を掘り取り、平均直径3cm長さ1mのスギ根を6本用意した。2本は乾燥を防ぐために切り口にシリコンを塗ったもの、残りは80℃で24時間乾燥させたものを2本、48時間乾燥させたものを2本とした。対照試料として、充分に吸水させたスギ丸太も1本用意した。野外にマサ土を入れた実験区を設定し、各試料を深さ約30cmの位置に50cm間隔で埋めた。900MHzの地中レーダを用いて、根試料の直角方向に設けた測線上を探査した。 探査の結果、24時間以上乾燥させたスギ根は今回の条件では検出できなかった。しかしながら、乾燥していないスギ根および充分に吸水させたスギ丸太は、レーダにより明瞭に検出された。各試料埋設地点におけるマサ土の体積含水比は平均14%とほぼ同様であったものの、検出された根の体積含水比は60%、検出できなかったものでは11%と明らかに異なり、試料の体積含水比の違いがレーダ検出の可否に影響していることが明らかとなった。これらのことは、含水比の低い枯死根などではレーダにより検出されない可能性があることを示唆している。 2.ミニリゾトロンによる根系成長モニタリング試験 深いプランターにコナラ堅果を播種し、根系の成長を開発したミニリゾトロンによってモニタリングを行った。その結果、根の伸長記録から伸長速度の推定が可能であることが分かった。また、根色の変化も記録され、根の木化の確認ができた。
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