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2008 Fiscal Year Annual Research Report

セルロースおよびその誘導体を用いた燃料電池電解質膜の構築

Research Project

Project/Area Number 18380105
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

巽 大輔  Kyushu University, 大学院・農学研究院, 准教授 (60293908)

Keywords燃料電池 / セルロース / 電解質膜 / プロトン伝導 / 硫酸化 / 膨潤
Research Abstract

これまでに我々はBCフィルムが燃料電池電解質膜に適した素材である一方、プロトン伝導性に劣ることを明らかにしてきた。そこで今回は、BCフィルムのプロトン伝導性の向上を目的として、硫酸基を導入した硫酸化BCフィルムを調製し、力学特性、プロトン伝導性および発電特性の点についてCMC複合BCフィルムと比較した。
硫酸化BCフィルムは、BCフィルムをEGDEで架橋した後、SO_3Pyridine/DMFを用いて硫酸化することで調製した。プロトン伝導率は交流インピーダンス測定によって求め、発電性能についてはPEFCの単セルを組み立てて電流および電圧を測定した。
CMCBCフィルムのプロトン伝導率は25℃で20〜60μScm^<-1>であり、電解質膜には10^<-2>〜10^<-1>Scm^<-1>程度の伝導率が求められることを考慮すると極めて低い値であった。これはBCフィルム内部にCMC水溶液が浸透しなかったことが理由として考えられる。一方、硫酸化BCフィルムのプロトン伝導率は硫酸化の程度に比例し、伝導率は0.2〜0.9mScm^<-1>であった。さらに、架橋した硫酸化BCフィルムは未架橋のものに比べて著しく膨潤が抑制され、硫酸化により強度は低下したものの電解質膜に求められる40MPa以上の強度を有していることが分かった。また、硫酸化BCフィルムを電解質膜として用いた燃料電池は9.3mW・cm^<-2>の高い電力密度を示した。
以上より、CMCBCフィルムより硫酸化BCフィルムの方がプロトン伝導性および発電性能の点で優れており、電解質膜として適していることが分かった。また、硫酸化BCフィルムは架橋処理を施すことが膨潤抑制の点で効果的であった。

  • Research Products

    (5 results)

All 2009 2008 Other

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] セルロース(藻類), キシラン,およびリグニンの溶液特性2009

    • Author(s)
      巽大輔, 岡崎美緒, 舩山ますみ, 中田皓介, 三原一郎, 松本孝芳
    • Journal Title

      材料 343(in press)

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Layered Structure and Viscoelastic Properties of Wet Pulp Fiber Networ ks2008

    • Author(s)
      D. Tatsumi, D. Inaba, T. Matsu moto
    • Journal Title

      Nihon Reoroji Gakkaishi 36

      Pages: 235-239

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] セルロース繊維分散系のレオロジー2008

    • Author(s)
      巽, 大輔
    • Journal Title

      ケミカル・エンジニヤリング 53

      Pages: 766-770

  • [Presentation] マイクロバイアルセルロースを用いた燃料電池電解質膜の構築2008

    • Author(s)
      向井まい、巽大輔、松本孝芳
    • Organizer
      平成20年度繊維学会年次大会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      2008-06-20
  • [Remarks]

    • URL

      http://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/KG03088/index.html

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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