2006 Fiscal Year Annual Research Report
ミリ波イメージングによる木質材料の材質および劣化の非破壊検査
Project/Area Number |
18380106
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 義久 京都大学, 農学研究科, 助教授 (10173402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 正悟 京都大学, 農学研究科, 教授 (40109046)
澤田 豊 京都大学, 農学研究科, 助手 (80226076)
簗瀬 佳之 京都大学, 農学研究科, 助手 (00303868)
今村 祐嗣 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (70151686)
吉村 剛 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (40230809)
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Keywords | ミリ波 / 木質材料 / 非破壊検査 / 劣化診断 |
Research Abstract |
(1)ミリ波の発信および受信装置の試作 検出様式(透過型および反射型)、光学系の特性(焦点を持つ集光ビーム型および焦点のない平行ビーム型)、周波数と出力などの条件の組み合わせを検討し、木材の非破壊検査に適すると考えられる装置を試作し、発信ミリ波のモード、集光域、検出感度など検討した。 (2)木材・木質材料のミリ波に対する挙動の検討 素材や木質材料を用いて、ミリ波の透過特性、反射特性を検討した。その際、試料の繊維走行方向(木理)、含水率(絶乾から飽水まで)の他、樹種や材質の影響と、それらに及ぼす偏波の向きの関係を検討した。その結果、偏波の向きが木目に平行よりも直交の場合にミリ波はよる深く透過することなどがわかった。この基礎実験はさらに続けて検討する予定である。 (3)木材内部の非破壊検査に関する実験 試作した試験装置を用いて、木材・木質材料の材部情報(割れや空洞、節、接着不良、腐朽や虫害)などの検出を試みた。本年度は特に木材中のシロアリの検出を試みた結果、乾燥した木材中のシロアリによる反射波を検出することができた。反射波の強度や変動は、シロアリの頭数、ミリ波照射面から生息域までの深さ、表層の材質の影響などによって変化した。しかし、本検出系で木材中の体調数mmのシロアリが1頭でも検出できることがわかった。またミリ波は木材中のシロアリが木材よりも水分が高いことによって反射するものと考えられ、それを裏付けられるデータも得ることができた。これらの結果は、とりまとめ米国林産学会誌に投稿した(審査中)
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