2007 Fiscal Year Annual Research Report
ミリ波イメージングによる木質材料の材質および劣化の非破壊検査
Project/Area Number |
18380106
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 義久 Kyoto University, 農学研究科, 准教授 (10173402)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 正悟 京都大学, 農学研究科, 教授 (40109046)
澤田 豊 京都大学, 農学研究科, 助教 (80226076)
簗瀬 佳之 京都大学, 農学研究科, 助教 (00303868)
今村 祐嗣 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (70151686)
吉村 剛 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (40230809)
|
Keywords | ミリ波 / 木質材料 / 非破壊検査 / 劣化診断 |
Research Abstract |
100GHzで10mWのミリ波に対する透過特性を調べた結果、透過強度は木材の密度や厚さだけでなく、偏波の方向と木材の繊維走行とのなす角度によって特徴的に変化することがわかった。この変化は、実験から得られた木材中でのミリ波の減衰係数や反射特性値を用いることによって、定性的に理論式と合致することが確認できた。またミリ波の減衰係数は繊維直交方向で0.13、放射方向および接線方向で0.07から0.10程度の値をとることがわかった。減衰係数の放射方向と接線方向との差は殆ど認められなかった。また減衰係数は木材の密度とともに指数関数的ないしは直線的に増加したが、同一密度の樹種でも辺材と心材とで値が異なるなど、木材の組織構造の影響も受けることが示唆された。さらに木材の含水率の増加とともにミリ波は減衰することがわかった。さらに今回用いたミリ波が透過可能な気乾木材の最大厚さは約20mmであった。ミリ波に対する木材の反射特性を検討した結果、テフロンレンズを用いた結像系を用いることによって木材表面や表面直下の材質変動の2次元マッピングがある程度可能になることがわかった。さらに導波管を木材表面に近接させ、導波管から発信されるミリ波の木材表面での散乱を検出することによって、より高精度での木材表面の材質や凹凸のマッピングが可能になることがわかった。
|