2007 Fiscal Year Annual Research Report
レトロウイルスを用いたDNAワクチンに代わる新たなRNAワクチンの開発
Project/Area Number |
18380110
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西澤 豊彦 Hokkaido University, 大学院・水産科学研究院, 准教授 (10222184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉水 守 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 教授 (40122915)
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Keywords | ワクチン / 魚類ウイルス / 伝染性造血器壊死症ウイルス / ウイルス性神経壊死症ウイルス / レトロウイルス / ウイルス性出血性配意血症ウイルス / 感染防御 |
Research Abstract |
本研究では、魚類のレトロウイルスであるSnRVのウイルス粒子に用いて、日本の水産増養殖で被害をもたらしている魚類病原ウイルスのRNAワクチンの開発を目指すものである。本年度は、SnRVの粒子形成遺伝子の宿主細胞への導入および発現条件について検討し、以下の成果を得た。 1. TransomeおよびLipofectaminの形質転換効率について検討した結果、2μgの標的遺伝子を2μLのLipofectaminを混合した場合に、最も高率に形質転換されることが明らかになった。 2. SnRVを紫外線で5分間処理することで、SnRVはRNAが破壊され完全に不活化されるが、ウイルス粒子内のintegrase活性は残存することが明らかになった。 3. GFP遺伝子で標識した遺伝子で形質転換した細胞に、UV-処理したSnRV粒子を接種すると、ウイルス粒子のIntegraseによりGPF標的遺伝子が形質転換細胞のゲノムに組込まれ、さらに発現している様子が観察された。ただし、宿主ゲノムに組込まれた遺伝子のみが発現していることを再度確認する必要がある。 4. SnRVを精製し、抗SnRVウサギ血清を作製した。また、魚類病原ウイルスであるIHNV,VHSVおよび魚類ノダウイルスを精製し、各ウイルスに対する抗血清も作製した。これらの血清は、形質転換細胞内における各ウイルスタンパク質の発現状況を確認するためのものである。
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Research Products
(9 results)