2009 Fiscal Year Annual Research Report
センサネット技術を利用した寒冷地土壌表層における面的な水循環変動プロセスの解明
Project/Area Number |
18380140
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
溝口 勝 The University of Tokyo, 大学院・情報学環, 教授 (00181917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖 一雄 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (50292628)
登尾 浩助 明治大学, 農学部, 教授 (60311544)
西村 拓 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (40237730)
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Keywords | センサネット / 土壌 / 寒冷地 / 水循環 / 地球観測 |
Research Abstract |
本研究は、近年急速に開発が進んでいるセンサネット技術を利用して、寒冷地土壌の凍結と融解過程における水分動態を面的に把握し、衛星から得られるリモートセンシングデータと組み合わせることにより、寒冷地土壌で生じている水循環変動プロセスの解明に役立てることを目的に実施した。平成21年度の実績は以下のとおりである。 (1)フィールドサーバの保守 現地に設置してあるフィールドサーバが長期使用のため、一部稼働しなくなった。また、利用していた観測サイトの契約が切れ、新たな観測サイトで試験をする必要が生じた。そこで、平成21年4月12日にフィールドサーバの移設を行い、畑土壌中の土壌水分を連続観測できるようにした。この際、各種センサー類を交換した。 (2)衛星を利用した広域土壌水分量の推定 コーナーリフレクタを用いて、衛星観測日(平成21年4月12日)に地上観測点と衛星観測点との現地位置合わせを実施し、そのデータに基づいて、広域土壌水分量の推定を行った。 (3)土地被覆率変化を考慮した表層土壌水分の動態の推定 通信機能を持つ土壌水分モニタリングキットを用いて、キャベツ栽培期(夏)と休耕期(冬)における面的な土壌水分量分布の変動性を観測した。特に、冬期の観測では畑の立地条件のために面的な土壌凍結パターンに偏りが生じることを明らかにした。 (4)畑地表層における面的な水分動態モデルの構築 上記の土壌凍結パターンの偏りについては、最終年度になってようやく明らかになったことであったため、残念ながらモデルの構築にまでは至らなかった。
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Research Products
(11 results)