2006 Fiscal Year Annual Research Report
農業水利施設のストックマネジメントのための予防保全対策に関する研究
Project/Area Number |
18380143
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
長束 勇 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (90379694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 九二雄 鳥取大学, 農学部, 教授 (00032300)
高田 龍一 松江工業高等専門学校, 環境建設工学, 教授 (00321472)
石井 将幸 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (50293965)
緒方 英彦 鳥取大学, 農学部, 助教授 (90304203)
佐藤 周之 高知大学, 農学部, 助教授 (90403873)
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Keywords | 凍害診断 / 超音波法 / 自己収縮ひずみ / ゼロスパン現象 / 選択的磨耗 / アスファルトパネル / ECC / FRP |
Research Abstract |
1.コンクリート製水路の凍害診断方法に関する研究では,超音波法による凍害診断を実施した。その結果,凍害による劣化が目視で確認できる部位の相対超音波伝播速度は凍害による劣化が顕著でない部位の値よりも明らかに小さくなり,相対超伝播速度は凍害診断の性能指標に十分に成り得ることが明らかになった。 2.コンクリート構造物の構造性能および耐久性能に影響を及ぼすひび割れについては、ダムコンクリート供試体の自己収縮ひずみ試験を実施した結果,フルサイズの粗骨材を用いたコンクリートでも自己収縮ひずみが発生することが確認され,コンクリートダムの温度規制計画では,自己収縮ひずみを考慮した温度応力解析を行わなければならないことが明らかになった。また,覆工背面に空洞が生じたトンネルを対象とし,覆工の応力状態に空洞が与える影響について数値解析を行った結果,空洞によって背面圧の作用しない領域がアーチ上部に生じると,内側を引張とする曲げが覆工側部に発生してひび割れに至ること,全周から荷重が作用する場合に比べて小さい荷重で覆工が破壊することがわかった。 3.補修工法の性能評価については,水利施設に特有の現象であるゼロスパン現象と選択的磨耗に対する耐性を検討した。前者では,アスファルトパネルは粘弾性により,ECCは微細ひび割れ分散性により,耐性が発揮されることが数値解析,室内実験により明らかになった.後者では,選択的磨耗試験機を試作し,各種材料の耐性を調べる実験を開始した。 4.FRP板によるRC構造物への補強を想定し,複合版に対して実施した載荷実験の結果を数値解析で再現する試みを行った。用いた材料の強度と応力-ひずみ関係に加えて,構造体と補強材の付着強度やせん断応力-相対変位関係などについても実験を行い,解析で考慮しなければ十分な精度が得られないことが判明した。
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Research Products
(9 results)