2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380146
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
瀧川 具弘 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (00236382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 英夫 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (80292514)
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Keywords | トレーラ / 内輪差 / ヒッチ点位置制御 / 追従性能 / トレーラ後退 |
Research Abstract |
本研究は、トレーラの追従性を向上させるために、トレーラのヒッチ点を移動させる機構及び制御を提案したものである。けん引されるトレーラは通常トラクタの旋回半径より内側に入り込む現象、内輪差を生じる。内輪差を減少させるため方式はトレーラの車輪を操舵する方法が提案された。しかし、この方式では操舵機構を持つトレーラを購入する必要があった。提案したヒッチ点位置制御によれば、トレーラを改造することなく、追従性の向上が実現できるものである。まずヒッチ点位置制御機構の検討を行い、ヒッチ点をトラクタの中心性に対して垂直方向に駆動する方法が追従性向上に優れることを示した。さらに、トラクタとトレーラとの旋回半径を一致させるための必要条件を求めた。続いて、提案したヒッチ点制御と車輪操舵による制御との性能比較を行った。その結果、ヒッチ点位置制御、車輪操舵制御ともトレーラの追従性を向上させることを確認できた。ヒッチ点位置制御では、操舵角度が一定角度を超えると内輪差が生じ、操舵角度が増加すると内輪差は徐々に増加しジャックナイフ現象が生じるに至った。一方、車輪操舵制御では、限界を超えるとすぐにジャックナイフ状態に至った。 ボールねじと油圧モータによるヒッチ点位置制御装置を作成し内輪差現象の確認を行った。その結果、定常旋回時には内輪差は5cm程度以下になり、実作業では問題ない範囲になった。また、トレーラのヒッチ点位置を一定の時間遅れをもって行う方法を提案し、U字旋回、8字旋回を行っても10cm以下で追従が可能であることを実証できた。 さらにトレーラを後退させ、指定した地点まで誘導するための制御、特に90度以上の旋回を伴う誘導制御理論を検討した。トレーラの後退時の運動方程式を導出し、これと出発地点と最終地点とを連結する多項式を極座標上で生成させることで操舵角度を求める方法を提案し、シミュレーションによって確認した。
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