2007 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス下でのリアルタイム細胞膜水透過係数の測定装置の開発と細胞膜水透過性の制御
Project/Area Number |
18380148
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大下 誠一 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00115693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 義雄 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (70376565)
川越 義則 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (80234053)
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Keywords | 水透過係数 / 細胞膜 / ホウレンソウ / 低温ストレス / 葉肉細胞 / 水チャンネル |
Research Abstract |
温度を20℃一定で96時間貯蔵する実験区(対照区)と初期24時間は2℃の低温ストレスを付与し,その後20℃で72時間少する実験区について検討した。この条件設定は,低温ストレスにより水チャネル発現量が減少するという報告(Lietal.,2000)があり,一方,ホウレンソウの代表的な水チャネルであるPM28Aは収穫後1〜2日で半減するという報告(前田,2004)があることに基づいている。 ホウレンソウの葉肉細胞の細胞膜水透過係数Lpの経時変化24h毎に測定した(n=7〜14)。その結果,両貯蔵区において大差はなかったが,24h後に2℃→20℃区のLpが20℃区より5%有意小さく,48hでは10%有意で小さい結果になった。これにより,2℃→20℃区は20℃一定区に比べLp力砥く掬えられるとした予測が概ね裏付けられた。 葉内の水のNMR縦緩和時間T1(n=4)は2成分に分かれた。T1の長い成分に着目すると,96hの貯蔵時間を通して両区に顕著な差は認められず,96hで増大するという傾向を示した。 目減りは,20℃一定区で初期の24hに大きく,その初期の差が96h後にも維持された結果になった。 以上,初期にのみ行う低温処理に目減りの抑制効果が認められ,それが水透過係数Lpの差に関係していることが示された。また,Lp測定の自動化については,画像処理プログラムの検討が残っているものの,システムは概ね構成された。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Effect of High Temperature on Post-Harvest Storage Life of Spinach Leaf Estimatied through NMR Relaxation Time2007
Author(s)
Oshita, S., Samarakoon, H., Makino, Y., Kawagoe, Y., Farkas, I.
Organizer
CIGR Section VI 3rd International Symposium Food and Agricultural Products:Processing and Innovations
Place of Presentation
Centro Congressi Ateneo FedericoII(ナポリ,イタリア)
Year and Date
2007-09-25
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