2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380154
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
藤浦 建史 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00026585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 光生 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助手 (10244667)
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Keywords | 知能ロボティクス / 計測工学 / 農業工学 / 園芸学 |
Research Abstract |
1.赤(R),緑(G),青(B)の三原色のレーザビームを1本に重ね合わせて対象物を走査する三次元視覚センサの試作を行った。レーザ投光部には,赤と青の半導体レーザと,緑のダイオード励起個体レーザを用いた。これらのレーザビームは,ダイクロイックミラーを用いて1本に重ね合わせたあと,水平・垂直に走査した。 2.対象物からの反射光はレンズで一次元PSD(位置検出素子)に結像させた。PSDの受光電流には,太陽光などの外乱光成分が含まれており,レーザ光の成分のみを抽出するため,レーザ光を点滅させて点滅信号に同期させたロックイン増幅器により,各波長の受光電流成分に対応した受光電圧を得た。 3.PSDの2つのアノード(1と2)の受光電流からそれぞれ3原色の信号を抽出した。その信号より(R_1+R_2),(G_1+G_2)及び(B_1+B_2)の演算(サフィックスはアノード番号)を行い,これらを赤,緑,青とするカラー画像を得た。距離の計算は,両アノードの受光電圧の比,すなわち(R_1+G_1++B_1)と(R_2+G_2+B_2)の比から三角測量方式で行った。 4.強力な太陽光下でも走査できるよう,外乱光の影響を受けにくい迷光除去型のPSDを用いた。それでも強い太陽光下では外乱光の影響を若干受けたため,赤外光を遮断するコールドフィルタを用い,外乱光の影響を取り除いた。 5.画像認識実験は,トマト,夏ミカンなどを対象に,収穫などに必要な情報の抽出を試みた。実験の結果,人間の視覚に近いカラー画像と三次元画像を得ることができ,トマトの赤熟果実や夏ミカンの黄色い果実だけでなく,緑の茎葉,茶系統の果樹の樹皮の色も得られることを確認した。 6.この三次元視覚センサは,カラー画像と三次元画像が同時に得られる特徴があるため,高設栽培のイチゴ収穫ロボットなどに適していると考えられた。
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