2007 Fiscal Year Annual Research Report
新エンドファイト系統によるミネラル吸収特性改善牧草品種の開発
Project/Area Number |
18380156
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
雑賀 優 Iwate University, 農学部, 教授 (10183360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 幸哉 畜産草地研究所, 飼料生産管理部, 研究員 (30355078)
井上 達志 宮城大学, 食産業学部, 講師 (20264351)
山下 雅幸 静岡大学, 農学部, 准教授 (30252167)
但見 明俊 滋賀県立大学, 名誉教授 (60295631)
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Keywords | イネ科植物 / アルカロイド / エンドファイト / 共生 / ミネラル |
Research Abstract |
東北地方における自生ライグラス類のエンドファイト感染率を調べた結果、平均12%で西日本の平均感染率である53%と比較してきわめて低かった。遺伝構造を調べた結果、北海道の自生ライグラスは形態的にもDNAマーカーからもペレニアルライグラスであったが、本州のものはイタリアンライグラスで、その半数の集団はDNAマーカーで雑種型のパターンを示した。滋賀県宇曽川で収集したトールフェスク種子中のエルゴバリンとエルゴバニリンの含量を分析した結果、平均9.86ppmであった。静岡県西部の小麦圃揚周辺の河川敷で野生化しているライグラスから得られた種子をタンボコオロギに与えて採食実験を行った結果、幼虫・成虫ともに感染種子よりも非感染種子の採食量が多く、感染種子にはタンボコオロギに対し忌避作用のあることが確認された。富士山麓の自生フェスク9集団中8集団でエンドファイト感染個体が見つかった。種子感染率は平均45%であった。 深浦エンドファイト系統(F-endo)をペレニアルライグラス収集エコタイプに接種した個体を供試し、異なる宿主植物間によるロリトレムB含量の違いを調べた結果、宿主植物の遺伝子型により<100-14,600ppbの極めて大きな変異が認められた。一部に芒のある植物体もあったが、芒の有無とロリトレムB含量に関係はなかった。マウスはエンドファイト感染ペレニアルライグラス飼料の給餌に対して毒性的に感受性が極めて低い。ロリトレムBの血中濃度を上げる手段として濃厚感染飼料の給餌、DMSO処理、食用油処理、人口干ばつ(飲水制限)、金網床での飼育、チトクロムP450の阻害及び誘導などを行なった。病態として、中毒量以下のピクロと貴信の投与による痙攣発作の発現及び今回の糖尿病態での毒性発現の可能性の検討を行なった。
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Research Products
(5 results)