2007 Fiscal Year Annual Research Report
イムノバイオティクスによる炎症性腸疾患予防・改善機構の解明と戦略的防御食品の開発
Project/Area Number |
18380158
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北澤 春樹 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 准教授 (10204885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 忠夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00118358)
麻生 久 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (50241625)
川井 泰 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教 (00261496)
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Keywords | プロバイオティクス / イムノバイオティクス / 炎症性腸疾患 / IBD / Nod / TLR / 乳酸菌 / ブタ |
Research Abstract |
【目的】 潰瘍性大腸炎やクローン病に代表される炎症性腸疾患(IBD)は,若年層を中心にその患者数が増加しており,大きな社会問題に発展している.本研究は,イムノバイオティクスによる炎症性腸疾患の発症防御機構を解明し,新規"イムノバイオティック食品"の開発基盤を築くことを目的としている.本年度は,昨年度構築した評価系を用い,イムノバイオティクスのスクリーニングとその免疫発現機構の解析を進めるとともに,ブタ腸管上皮細胞株(PIE細胞)における炎症性免疫応答機能を解析し,ブタ腸管免疫細胞との共培養系から新たな分子免疫評価システムを考案する. 【研究成果】 1.ブタパターン認識受容体(PRR)の強制発現細胞を用いて,NF-kappaBレポーターアッセイを指標として,乳酸菌ライブラリーから有用なイムノバイオティクスの候補を選抜することができた. 2.ブタ腸管上皮細胞株(PIE細胞)におけるPRRの発現を解析した結果,TLR1〜9の発現が認められ,中でもTLR4/MD-2の発現が極めて高かった.PIE細胞の炎症応答に関わるリガンド応答性についてサイトカイン発現から解析することができた. 3.PIE細胞およびブタ腸管免疫細胞の共培養系を構築し,イムノバイオティクスの抗炎症性に関わる評価系として応用可能であると考えられた.
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