2006 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳子牛のサイトカイン産生能に対するラクトフェリンの調節作用と臨床応用
Project/Area Number |
18380161
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
櫛引 史郎 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所栄養素代謝研究チーム, 上席研究員 (30355218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新宮 博行 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所栄養素代謝研究チーム, 主任研究員 (40355219)
小松 篤司 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター東北試料イネ研究チーム, 研究員 (90360453)
粕谷 悦子 独立行政法人農業生物資源研究所, 脳神経機能研究ユニット, 主任研究員 (90355743)
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Keywords | 哺乳子牛 / ウシラクトフェリン / サイトカイン |
Research Abstract |
ホルスタイン種雄子牛12頭を用い、ウシラクトフェリン(LF)の給与が白血球におけるサイトカイン発現に及ぼす影響について検討した。12頭を3区に分割配置して、生後3日から21日間LFを給与した。給与量は1日1g(LF-L区)または3g(LF-H区)とし、0gを対照区とした。子牛にはホルスタイン種の全乳を1日当たり体重の10%(朝4%、夕方6%)を給与し、LFは全乳に混和して給与した。採血は朝の哺乳前に行い、LF給与前(0d)、翌日(1d)、2日目(2d)、7日目(1w)、14日目(2w)、および21日目(3w)にEDTA加真空採血管に採取した。全血からの白血球およびmRNA抽出は市販のキットを用い、逆転写したcDNAを-80℃に保存した。ウシサイトカインのプライマーを設計して、cDNAをサンプルとしてリアルタイムPCR法でサイトカインのmRNA発現量を解析した。LF-HおよびLF-L区におけるTNFおよびIL-1の発現量は、対照区に比べて1および2dで大きく減少した。また、IL-18の発現量はLF-HおよびLF-L区でlwから3wにかけて顕著に増大した。対照区ではこのような増加傾向は認められなかった。これらはLFの容量に依存的な変化であった。以上より、LFは炎症性サイトカインの発現を低下し、IL-18の発現を増加することが明らかになった。IL-18はナチュラルキラー(照)細胞の数と活性に影響することから、今後はリンパ球のサブセットへの影響を検討するとともに、腸管を中心とした組織におけるサイトカインの発現についても解析する。
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Research Products
(3 results)