2008 Fiscal Year Annual Research Report
浸透圧受容、飲水量、体液量調節機構の分子・細胞・行動レベルでの解析
Project/Area Number |
18380175
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
澁谷 泉 Tottori University, 農学部, 教授 (50162649)
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Keywords | 飲水 / 浸透圧 / 体液量 / 視索上核 / 脳弓下器官 / パッチクランプ / Ca2+画像解析 / RT-PCR |
Research Abstract |
A.細胞生理学的解析 (1)ラット急性単離脳弓下器官ニューロンにおいて、アンジオテンシンIIの[Ca^<2+>]_1上昇に対して、飲水抑制作用を持つANP,Galanin,GABAの3者が抑制作用を持つこと、またGABAによる抑制がGABA_AとGABA_Bの両方の受容体を介することが判明した。 (2)ラット急性単離視索上核(SON)ニューロンにおいて、PACAPによる[Ca^<2+>]_1上昇がTRPV1の阻害剤であるルテニウムレッドによりほぼ完全に消失することが判明した。 (3)SONニューロンにおいてTRPV1のアゴニストであるCapSaicinは細胞内Ca^<2+>濃度に対してもパッチクランプ法による膜電位固足下の膜電流に対しても効果がなかった。 B.分子生物学的解析 (1)ラット視床下部のSONより抽出したRNAを用いてRT-PCR法を行った結果、TRPV1mRNAの発現を確認することができ、発現する分子は背根神経節(DRG)に発現する型と同型の分子のみであることが判明し、N端を欠くバリアントは検出できなかった。 (2)現在、免疫組織ならびにIn situ hybridization法にてSONのTRPV1発現を解析中である。 C.行動学的解析 (1)P/Q型Ca^<2+>チャネルに変異を持つ運動失調マウスRolling Nagoyaにおいて、摂食が優意に亢進していること、飲水は不変、自発運動は抑制されていることが判明した。 (2)Rolling Nagoyaにおいて、温熱、機械、化学刺激の全ての侵害刺激に対する感覚鈍麻があることが判明した。
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Research Products
(9 results)