2008 Fiscal Year Annual Research Report
BSE血液中に逸脱する神経蛋白質と重金属の病態発症過程での役割と生前診断
Project/Area Number |
18380183
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
横田 愽 Rakuno Gakuen University, 獣医学部, 教授 (90137414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 一哉 酪農学園大学, 獣医学部, 准教授 (60405660)
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Keywords | BSE / 血液診断 / 金属 / 神経蛋白質 |
Research Abstract |
1、二次元ウエスタンブロッティングを用いて、BSE血液中に抗原蛋白質GFAPを発見した。これまで検出できなかった原因は、(1)GFAPの存在量がごく微量であること。(2)血液中には多量のアルブミンが混在しており、一次元ウエスタンでは多くの試料を用いることが出来なかったこと。(3)GFAPの分子量がアルブミンと重なり、特異的バンドが検出できなかったことの3点であった。今回我々が用いた二次元電気泳動ウエスタンブロッティングにより、上記課題を克服しGFAPの検出に成功したものである。この事は、GFAPの自己抗体とともに、抗原であるGFAPそのものがBSEの生前診断のマーカーとして利用可能であることを示した。 2、上記1の成果により、血液中自己抗体の発生機序に関して、神経細胞において特異的蛋白質が発現誘導され血液脳関門の破綻により抹消血中に逸脱したためと考察できた。GFAPはプリオン粒子と同様な箇所に多く発現し、プリオンンと結合する事も知られている。よって、自己抗体がその毒性に何らかの重要な役割を担っていると考察でき、プリオンの神経毒性を解析する上で重要な成果と言える。さらに、BSE牛の血清はイギリス以外の国特に日本に於いては全く保存されていない。すなわち本血清はこのようにBSE発生機序を明らかにし、生前診断に応用する為の研究材料として貴重な試料である事も分かった。 これまでの研究成果より、BSE牛血清中にGFAPに対する自己抗体が生じていること、さらに神経細胞の崩壊により末梢血中にGFAPの逸脱が生じていることがその原因と考察され、これらの成分(GFAP自己抗体や抗原蛋白質)を検出する事で生前診断できる可能性を示した。
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[Journal Article] Role of high-mobility group box 1 protein in post-infarction healing process and left ventricular remodelling2009
Author(s)
Kohno T, Anzai T, Naito K, Miyasho T, Okamoto M, Yokota H, Yamada S, Maekawa Y, Takahashi T, Yoshikawa T, Ishizaka A, Ogawa S
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Journal Title
Cardiovasc Res 81
Pages: 565-73
Peer Reviewed
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