2007 Fiscal Year Annual Research Report
触媒的環化アルケニル化反応を鍵反応とする生理活性天然物の効率合成
Project/Area Number |
18390007
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
豊田 真弘 Osaka Prefecture University, 理学系研究科, 教授 (10217573)
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Keywords | 触媒的環化アルケニル化反応 / C_<20>ジベレリン / 不斉合成 / 制癌剤 / セスキテルペン / quadrone / アルツハイマー治療薬 / ginkgolide C |
Research Abstract |
触媒的環化アルケニル化反応を鍵反応とするC_<20>ジベレリン類の最初の不斉全合成に着手し,これまでに,C_<20>ジベレリンのGA_<12>ならびにGA_<111>の不斉全合成を達成した。現在,GA_<12>ならびにGA_<111>の各種スペクトルデータの収集作業を行っており,合わせてGA_<112>の不斉合成を検討している。 一方,制癌活性を有することで知られるセスキテルペンのquadroneの合成も検討しており,触媒的環化アルケニル化反応を鍵反応として利用することにより,quadroneの基本炭素骨格の新規構築法の開発に成功した。 また,次世代型のアルツハイマー治療薬として期待されているginkgolide Cの合成に,相当するケテンシリルアセタールの触媒的環化アルケニル化反応を適用した。その結果,ケテンシリルアセタールが触媒的環化アルケニル化反応の反応条件下,加水分解され,目的物をほとんど与えないという実験結果を得た。この問題を解決すべく,比較的安定な置換様式を持つラクトンエステルを合成し,触媒量の酢酸パラジウムを使用し極性溶媒中,酸素気流下に反応させた場合に,目的の環化生成物を好収率で与えることが明らかとなった。本法を利用して,ginkgolide Cの部分骨格の簡易合成に成功した。
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Research Products
(6 results)