2007 Fiscal Year Annual Research Report
オーファン受容体を介して分泌されるペプチド、蛋白質の解析と生理機能の解明
Project/Area Number |
18390024
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平澤 明 Kyoto University, 薬学研究科, 准教授 (70242633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淡路 健雄 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (60297546)
早野 俊哉 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (90332303)
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Keywords | オーファン受容体 / 脂肪酸 / 分泌 / ペプチド / 脂肪酸受容体 / 質量分析 / プロテオーム |
Research Abstract |
オーファン受容体のリガンド探索研究としては、リガンド探索の報告が未だに無い受容体5種類について、独自の細胞内局在変化の検出系によるリガンド探索を行った。各受容体をGFPとの融合蛋白質としてTREx-293細胞誘導発現可能な系を確立した。これらの細胞について、各種化合物添加時のGFP蛍光の細胞内局在変化を定量化することによりスクリーニングを行った。その結果、GTO2について添加により受容体の局在変化を惹起するリガンド候補化合物群を見いだした。これらの化合物群については用量依存的な反応を確認する事ができた。更に、細胞内Ca2+、cAMP等のセカンドメッセンジャーについての解析を行い、受容体依存的な反応である事を検証した。また、このGTO2の発現する血球系の細胞株を、公共データベースに登録されたマイクロアレイデータの検索から予測し、RT-PCRでの発現確認に成功した。天然に発現した細胞での生理機能についての検討をするため、siRNAの発現ベクターを用いた抑制実験系、昆虫細胞を用いたGTO2大量発現系、および、抗GTO2抗体の作成を完了し、フローサイトメトリー等による受容体蛋白質の検出系を確立した。これらの技術を用いて、GTO2の生理的な機能の解明を進めている。 既に我々がリガンドを見いだしているGPR120をモデルに、この受容体を介した刺激によりGLP-1を分泌をするSTC-1細胞を用いて、分泌ペプチド・蛋白質の回収とプロファイルの解析を行った。培養上清を濃縮後、二次元電気泳動・銀染色を行うことにより蛋白質の同定を行った。現在、リガンドである脂肪酸刺激前後での発現量の変動が認められる複数の蛋白質・ペプチドについて質量分析による同定を行った。その結果、腸管ホルモンとして知られているCCKもGLP-1と同様に分泌する事を明らかにした。
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Research Products
(11 results)