2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390079
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
畠山 鎮次 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (70294973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
築山 忠維 北海道大学, 大学院医学研究科, 助手 (20399819)
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Keywords | ユビキチン / プロテアソーム / TRIMタンパク質 / 癌 / ユビキチンリガーゼ |
Research Abstract |
多くの細胞質・核質に存在するタンパク質の分解にユビキチン-プロテアソーム系が関与している。そして、標的タンパク質のユビキチン化に必要な酵素群の中で、特にユビキチンリガーゼE3は標的タンパク質を認識し、最終的にユビキチンを付加する重要な酵素サブユニットである。この分解系の特徴は、基質特異性が高く、分解速度が速いことである。この特徴を利用して、癌遺伝子産物や癌抑制遺伝子産物や転写因子などの発現量は厳密に調節されている。本研究計画では、既に癌化および癌の悪性度に影響を与えるといわれているTRIM/RBCCファミリータンパク質(TRIMタンパク質)を網羅的に解析し、ユビキチン化される基質タンパク質の同定および分子論的解明を行い、最終的には癌などに対する臨床応用に向けた試みを遂行する。これまでも癌や白血病に関連するTRIMファミリーとして、PML(白血病)やEFP(乳癌)やTRIM32(頭頸部癌)などが報告されている。具体的にはDNAデータベースを利用しTRIMタンパク質を網羅的にクローニングしている(ヒトゲノム上に約70遺伝子存在する)。現在までのところ、約13種類のTRIMタンパク質のクローニングし、その解析を進めているところである(TRIM2、TRIM3、TRIM9、TRIM10、TRIM13、TRIM18、TRIM21、TRIM25、TRIM26、TRIM32、TRIM36、TRIM68、TRIM69)。 酵母2ハイブリッド法やpull-down法により相互作用するタンパク質(基質タンパク質の候補)を同定している。今後はこの研究課題により得られた知見により、がん治療に向けた治療法及び薬剤開発を目指すことを目的とする。
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