2007 Fiscal Year Annual Research Report
傷害察知と連携したHGF受容体シグナル変換ON/OFFを介した再生制御機構の研究
Project/Area Number |
18390087
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 敏一 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (00049397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 信哉 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10219644)
町出 充 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90346198)
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Keywords | HGF / c-Met / 増殖制御 / 細胞内シグナル伝達 / 再生 / フォスファターゼ / 傷害察知 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
肝細胞の増殖能は細胞間接着によって制御され、高細胞密度ではたとえ肝細胞増殖因子HGFをあたえても細胞増殖は起こらない。この現象は健常な肝組織の組織構造や機能を保証するための重要な分子機構であるといえる。このメカニズムについてこれまでに、高細胞密度の培養下では細胞膜貫通型チロシンホスファターゼLARがHGF受容体Metチロシンキナーゼの活性化を抑制するためであることを明らかにし、報告した。今回さらにこのLARの機能がどのようにして細胞密度依存的に発現するのか、その分子機構について詳細な解析を行った。LARは一本のポリペプチド鎖(前駆体型)として合成された後、細胞膜近傍の細胞外ドメインで切断され、生じた2本のペプチド鎖からなるヘテロダイマー(成熟型)として存在することが知られている。このLARのプロセシングは株化培養細胞においてホルボールエステルやカルシウムイオノフォアなどの効果として観察されているが、本来どのような細胞生理的なイベントによりこのプロセシングが制御され、その結果LARにどのような機能的変化を付与するかについては十分解明されていない。そこで初代培養肝細胞を用いてLARのプロセシングにたいするHGF刺激と細胞密度の関係に注目し解析をおこなった。その結果、細胞密度依存的に前駆体型LARの発現が高まり、HGF刺激により成熟型LARにプロセシングされることによってLARはMetとの結合能を獲得することがあきらかとなった。細胞密度依存的な制御は細胞間接着状態を反映していると考えられる。
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[Book] 難病と在宅ケア2007
Author(s)
船越 洋、ほか.
Total Pages
54-55
Publisher
ALSの新しい治療薬としてのHGFの研究.
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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