2006 Fiscal Year Annual Research Report
酵母CytoTrap法を用いたウイルス粒子形成責任宿主因子の同定とその阻害剤探索
Project/Area Number |
18390144
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
森川 裕子 北里大学, 北里生命科学研究所, 教授 (20191017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百瀬 文隆 北里大学, 北里生命科学研究所, 助手 (90332204)
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Keywords | 酵母 / CytoTrap / ウイルス / 宿主因子 / 阻害剤 |
Research Abstract |
1)HIV粒子形成の責任宿主因子を探索 酵母CytoTrap法でHIV粒子形成の責任宿主因子を探索する目的で、HIVの自然宿主細胞であるヒト免疫系細胞(マクロファージ系とTリンパ球系)のcDNAライブラリを作製しpMyr vectorにクローニングした。作製できたcDNAの塩基長は平均1kbpを超えていたが、そのクローニング効率は50%以下であった。より効率のよいcDNAライブラリとして、ヒト胸腺組織cDNAのPremade Libraryを購入し、使用することにした。HIV粒子の主構造蛋白であるGag蛋白を発現するpSOS vectorとこのcDNAライブラリで酵母cdc25H株をco-transformationし、ライブラリの探索を開始した。現在までに約800,000クローンを探索し、14個の候補クローンを得た。これら14個の塩基配列を決定したところ、11個は(ORFが短いあるいは逆方向、またはイントロン等の)擬陽性クローン、2個はGag特異的陽性クローン、1個は非特異的陽性クローンであった。このGag特異的陽性クローンのうち、1個はAnnexinA2(既知の責任宿主因子)であったが、もう1個は新規の宿主因子であった。 2)同定責任宿主因子とGag蛋白の結合ドメインの解析 単離できた新規宿主因子とGag蛋白の結合ドメインを決定する目的で、当該宿主因子の全長cDNAをライブラリから単離した。これを高等真核発現vector(pcDNA-Flag)にクローニングし、293T及びHeLa細胞で発現させた。また、このcDNAを用いてtruncation変異体を作製した。 3)RNA干渉による同定責任宿主因子の検証 単離された宿主因子が真の責任宿主因子であるか検証する目的で、HIV感染性分子クローンpNL432のtransfection細胞における当該宿主因子のknock-down実験を開始した。
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Research Products
(2 results)