2007 Fiscal Year Annual Research Report
酵母CytoTrap法を用いたウイルス粒子形成責任宿主因子の同定とその阻害剤探索
Project/Area Number |
18390144
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
森川 裕子 Kitasato University, 北里生命科学研究所, 教授 (20191017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百瀬 文隆 北里大学, 北里生命科学研究所, 講師 (90332204)
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Keywords | 酵母 / CytoTrap / ウイルス / 宿主因子 / 阻害剤 |
Research Abstract |
1)酵母CytoTrap法を用いたHIV粒子形成責任宿主因子の同定 HIV粒子形成の責任宿主因子を探索する目的で、約800,000クローンを探索し、2個のGag特異的陽性クローン(一方は既知の、他方は新規の宿主因子)を得た(昨年度)。今年度はこの新規宿主因子(GBPと命名)の解析を行なった。組織パネルを用いてGBPのmRNA発現プロファイルを調べたところ、GBPはいずれの組織においても発現が認められた。しかし、GBPcDNAをライブラリから探索したところ、1.2kbのものと1.4kbのものが単離され、後者はunspliced variantであることが判明した。 HIVと共発現させてそれらの活性を調べたところ、1.2kbのものには弱いながらもHIV粒子産生の促進活性があるのに対し、1.4kbのものには逆に顕著な粒子産生抑制活性が存在した。現在、これがHIV粒子産生のいずれの過程における阻害なのか、転写・翻訳過程をも含めて解析している。 2)酵母CytoTrap法を用いたHIV粒子形成阻害剤の探索 酵母CytoTrap法を利用したGag-Gag結合反応系(作出済み)をhigh-throughputでサンプルを処理できる96穴プレートフォーマットの探索系に至適化した。この探索系を用いて、市販の低分子化合物ライブラリ(約20,000化合物)を探索したところ、そのIC50は高いものの6個のGag-Gag特異的阻害物質が見いだされた。このうちの1つについて解析を進めている。同様に、Pol-Po酷合反応系やGag-TSG101結合反応系の作出を試みたが、酵母CytoTrap法では有意な値は得られなかった。
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