2008 Fiscal Year Annual Research Report
酵母CytoTrap法を用いたウイルス粒子形成責任宿主因子の同定とその阻害剤探索
Project/Area Number |
18390144
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
森川 裕子 Kitasato University, 大学院・感染制御科学府, 教授 (20191017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百瀬 文隆 北里大学, 大学院・感染制御科学府, 講師 (90332204)
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Keywords | 酵母 / CytoTrap / ウイルス / 宿主因子 / 阻害剤 |
Research Abstract |
酵母形質膜下のTwo-Hybrid法 "CytoTrap法" を用いて同定したHIV Gag粒子形成の新規責任宿主因子AUPIの作用機序を解析した。 AUP1mRNAにはイントロンが残存するisoform1(unspliced form)とisoform2(spliced form)が報告されている。 isoform1にはイントロン内に終止コドンが出現し、 N末端で停止した断片が発現すると考えられた。組織パネルを用いてAUP1mRNAの発現プロファイルを調べたところ、いずれの組織でも両者のisoformの発現が認められた。これらの発現ベクターを作製しHIV-1cDNA分子クローンとHeLa細胞で共発現させたところ、 isoform2はHIV産生量を増加させるのに対し、 isoform1はHIV産生量を顕著に減少させることが判明した。そこで、 isoform1から発現すると考えられるN末端断片と、その下流であるC末端断片をそれぞれ作製し、上述と同様に調べたところ、 N末端断片はHIV産生量を顕著に減少させたのに対し、 C末端断片には効果はなかった。このHIV産生阻害活性はAUP1N末端約40アミノ酸においても認められた。共焦点レーザー顕微鏡でAUP1の細胞内局在を調べたところ、全長AUP1やC末端断片はいずれも細胞質の核近傍領域に局在したのに対し、 N末端断片ではそのような局在はなく細胞質全体に網状に分布した。オルガネラマーカーと共染色したところ、核近傍に認められたisoform2は後期エンドソームのCD63、トランスゴルジネットワークのTGN46と共局在し、一方、 N末端断片は小胞体のCalnexinと共局在することが判明した。 HIV-1共発現細胞で調べたところ、 Gag蛋白はisoform2やC末端断片を共発現させた場合には形質膜に局在したが、 N末端断片を共発現させた場合はGag蛋白量が減少し細胞質網状に分布した。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] SOCSl is an inducible host factor during HIV-1 infection and regulates the intracellular trafficking and stability of HIV-1 Gag2008
Author(s)
A. Ryo, N. Tsurutani, K. Ohba, R. Kimura, J. Komano, M. Nishi, H. Soeda, S. Hattori, K. Perrem, M. Yamamoto, J. Chiba, J. Mimaya, K. Yoshimura, S. Matsushita, M. Honda, A. Yoshimura, T. Sawasaki, I. Aoki, Y. Morikawa, & N. Yamamoto
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Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 105
Pages: 294-299
Peer Reviewed
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