2007 Fiscal Year Annual Research Report
炎症反応に関わるエフェクターT細胞の機能制御機構の解明
Project/Area Number |
18390148
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 直人 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60291267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 和子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20137631)
高橋 武司 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80335215)
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Keywords | 炎症反応 / CD4陽性T細胞 / T細胞補助シグナル / サイトカイン |
Research Abstract |
【目的】炎症反応は病原体に対する生体防御のみならず、自己免疫疾患やアレルギー疾患、粥状動脈硬化など多くの疾患発症にも関与する。従って、炎症制御機構の解明は免疫学において最も重要な研究課題のひとつである。本研究では、マウスモデルを用いた自己免疫/アレルギー/炎症性疾患発症におけるCD4陽性エフェクターT細胞の関与について、特にその制御分子と考えられるOX40の機能に焦点を当てて、その制御機構の解明を目指す。 【結果】OX40シグナルはCD4陽性T細胞の恒常性維持に関与し、種々の炎症反応の惹起と遷延化を促進することが知られる。CD4陽性T細胞の移入実験により、OX40シグナルが記憶T細胞の一種である、エフェクター記憶T細胞生存促進に必須であることが明らかになった。他方、セントラル記憶T細胞の生存と機能にはOX40シグナルが必要でないことが分かり、OX40がCD4陽性エフェクター記憶T細胞恒常性維持に選択的に関与することが判明した。 他方、OX40L遺伝子導入マウスがC57BL/6系統依存的に炎症性腸疾患を自然発症することから、感受性系統と抵抗性系統の交配マウスを用いた遺伝子連鎖解析を行い、炎症性腸疾患感受性候補遺伝子を見出した。同遺伝子mRNA発現は疾患感受性系統(C57BL/6)において疾患抵抗性系統に比べて3分の1に減弱していた。そこで同遺伝子の遺伝子導入マウスを作成し、OX40L遺伝子導入マウスと交配したところ、IBD発症が有意に抑制された。従って、同遺伝子の機能不全とOX40過剰シグナルが同時に作用することが、腸管炎症と密接に関連していると推察された。現在、同遺伝子の免疫反応における機能を解析中である。
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Research Products
(14 results)