2006 Fiscal Year Annual Research Report
生命科学・医学の発展に対応した社会規範形成-生命倫理基本法の構築
Project/Area Number |
18390159
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
位田 隆一 京都大学, 大学院公共政策連携研究部, 教授 (40127543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森崎 隆幸 国立循環器病センター, バイオサイエンス部, 部長 (30174410)
山内 正剛 放射線医学総合研究所, 放射線防護研究センター, チームリーダー (00260240)
甲斐 克則 早稲田大学, 法務研究科, 教授 (80233641)
増井 徹 医薬基盤研究所, 生物資源研究部, 主任研究員 (50150082)
玉井 真理子 信州大学, 医学部, 助教授 (80283274)
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Keywords | 生命倫理 / ゲノム / 再生医療 / 臓器移植 / 生殖補助医療 |
Research Abstract |
本年度は、全体研究会を立ち上げるとともに、地域研究会をも開催して、研究の組織的基盤を確立した。それぞれの研究会については公開とし、研究チーム以外のメンバーにも参加を呼びかけ、また報告者を外部からも迎えることにより、チーム内と外部との議論の枠組みの拡大と研究の杜会的影響を増大するよう図った。これらの研究会では、社会規範と生命倫理、ユネスコ生命倫理宣言とインフォームド・コンセント、ヒト組織細胞バンク、ヒト遺伝子解析研究の現状と個人情報保護等のテーマについて、研究発表とそれに基づく討論をおこなった。 また、欧米における現状把握の一環として、ヨーロッパにおけるバイオバンクの状況につき現地調査を行い、研究分担者がパリ(OECD)、タルトゥ(エストニアゲノム計画)、ストックホルム(ウプサラ大学およびカロリンスカ研究所)、ヘルシンキ(チュルク大学)に調査に出かけた。これらは歴史的経緯や生命科学や医学の社会における状況が異なることから、それぞれに特徴のある制度を設定していることが明らかになり、我が国の対応についておおいに参考とすることが出来る。 さらに、3月には東京において公開の国際ワークショップ「生命倫理基本法の構築」を開催し、豪、韓、比、シンガポールからそれぞれ研究者を招聘して、日本を含む各国の生命倫理法制につき検討を行った。なかでも、韓国の生命倫理・安全法およびフィリッピンの生体臓器提供の有償化政策は、我が国に直接関係することから、大きな反響を生んだ。 なお、研究代表者がブカレストでの仏語圏諸国生命倫理国際会議およびバンコクでのアジア生命倫理会議において研究発表を行った。その他、代表者および分担者が雑誌や共著書において研究成果を公刊している。
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Research Products
(7 results)