2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規概念遺伝子導入ベクターであるRNPベクターの開発
Project/Area Number |
18390169
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Research Institution | DNAVEC Corporation |
Principal Investigator |
弘中 孝史 ディナベック株式会社, 事業開発本部研究開発部, 生産センター長 (50373543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伴 浩志 ディナベック株式会社, 研究員 (60373544)
井上 誠 ディナベック株式会社, 部長 (30373541)
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Keywords | 薬物輸送学 |
Research Abstract |
Sendai virus(SeV)ベクターの本体であるribonucleoprotein(RNP)の遺伝子導入用ベクターとしの利用を検討するため、非伝播型SeVベクター(F遺伝子を欠失型SeVベクター)の3'末端にluciferase、GFP、或いはlacZを搭載したベクター(SeVl8+luciferase/TSΔF、SeV18+GFP/TSΔF、びSeV18+lacZ/TSΔF)を構築し、これらの感染細胞からRNPを精製して実験に使用した。先ず、細胞から高濃度のRNPを調製するために生産・精製条件を検討した。培地を含めた生産・精製条件の改良により、約5倍量のRNPの調製に成功し、大量調製が可能になった。また、このRNP溶液の添加剤を工夫することで安定に保存でき、更に凍結乾燥での保存も可能であることを示した。各種遺伝子導入試薬を用いた遺伝子導入を検討した結果、カチオン性脂質では導入効率が高く、リン酸カルシウム法などの方法では十分な導入は得られなかった。また、RNPのみでの取り込みに関して、導入経路をクロロキン及びサイトカラシンBを用いて調べたところ、サイトカラシンBで濃度依存的に取り込みが阻害され、クロロキンで導入の増加が認められた。従って、RNPの取り込みはファゴサイトーシスによるものと考えられる。一方、in vivo実験において、ラット前脛骨筋へのRNP(luciferase搭載)の反復投与を試みた結果、RNP単独での遺伝子導入とともに、2回目投与での遺伝子発現も確認され、反復投与の可能性が示唆された。以上の結果から、新規の細胞質型遺伝子導入ベクターとして、繰り返し投与可能なシステムを構築出来るものと考えている。
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Research Products
(2 results)