2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロRNAと蛋白の発現統御異常の検出によるオーダーメイド癌診断システムの構築
Project/Area Number |
18390171
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高橋 隆 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50231395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 聖 名古屋大学, 高等研究院・特任講師 (20372112)
冨田 秀太 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10372111)
後藤 秀美 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10215501)
梛野 正人 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20237564)
光冨 徹哉 愛知県がんセンター, 分子腫瘍学部, 研究員 (70209807)
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Keywords | マイクロRNA / マススペクトロメトリー / プロテオミクス / 網羅的発現解析 / バイオインフォマティクス解析 |
Research Abstract |
研究計画の初年度である本年度は、腫瘍組織試料を各種の臨床病理学的パラメーター情報とともに収集することに努めるとともに、マイクロRNAと蛋白の網羅的発現解析の立ち上げを行った。 膵臓癌51症例、胆道癌90例(胆管癌61例、胆嚢癌29例)、胃癌73例の収集を完了し、臨床病理学的情報のデータベース化を進めるとともに、更なる試料の収集を継続中である。一方、肺癌切除例は、マイクロアレイによるトランスクリプトームとMALDI-TOF-MSによるプロオームの解析が終了し、詳細な臨床病理学的データが付随する134例の試料が、マイクロRNA解析の対象となる。 一方、ヒトゲノム上のマイクロRNAをほぼ網羅したマイクロアレイを用いた解析に関わる諸条件についてはその検討を完了し、さらに肺癌細胞株36株の解析を完了した。また、詳細な臨床病理学的なデータが付随し、上記の134例の肺癌症例のうち80症例からマイクロRNA解析に特化したRNAの抽出を完了し、すでに15例についてはマイクロRNAのマイクロアレイ解析を完了した。蛋白の網羅的解析は、多次元ナノ高速液体クロマトグラフィーとタンデムマススペクトロメトリーを組み合わせ、定量的な発現解析と同時に蛋白の同定を可能とするラベリング法を用いた新しいシステムの構築を進めた。常に同じ生体試料をリファレンスとしつつ複数例の腫瘍検体を同時測定可能とする新手法について、安定した再現性が確認できたので、現在膵癌手術試料を用いた検討を行っている。 来年度も引き続き試料の収集と解析を続行するとともに、統合的な網羅的発現解析データベースの充実を図ることによって、ヒトゲノムが保持する遺伝情報の発現制御システムの失調が、癌の発症と進展に果たす役割を明らかとし、オーダーメイド医療の実現を可能とするシステム構築へと結び付けたい。
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Research Products
(12 results)