2008 Fiscal Year Annual Research Report
高感度抗IAP抗体スクリーニングアレイの開発と癌診断への応用
Project/Area Number |
18390174
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
渡辺 直樹 Sapporo Medical University, 医学部, 教授 (10158644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 直樹 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00347171)
小林 大介 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50295359)
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Keywords | 抗IAP抗体 / 癌診断 / 抗体検出アレイ |
Research Abstract |
ヒト大腸癌細胞からcDNAを作成し、PCR法でsurvivin、LivinおよびXIAPを増幅後、6XHis tagのついた蛋白発現用ベクター(pET151/D-TOPO)にクローニングした。その塩基配列は、サイクルシークエンス法で確認した。これらのコンストラクトを、大腸菌(BL21 Star-DE3)に形質転換後、得られたコロニーを250mlのLuria-Bertani培地を用い、37℃、150rpmの条件下で一晩培養し、各々の蛋白をIPTGで誘導した。発現した蛋白は、His-tag蛋白精製用カラムで精製した。得られた蛋白の純度と特異度は、それぞれSDS-PAGE後のCBB染色とウエスタンブロッティングで確認した。 精製recombinant蛋白は、0.1μg/mlの濃度でELISAプレートに固相化した。基準値は、健常者33名の血清を用い、2SD法で決定した。札幌医科大学附属病院の外来、入院患者(大腸癌9例、胃癌3例、膵癌1例、乳癌6例、肺癌10例)の血清を使用し、血清中のsurvivin、LivinおよびXIAPに対する自己抗体の陽性率を検討した。 大腸癌患者9例のうち、4例(44%)で抗survivin自己抗体と抗livin自己抗体が、2例(22%)で抗XIAP自己抗体が陽性であった。胃癌患者3例中1例(33%)で、全ての自己抗体が陽性となった。本検討で行った唯一の膵癌患者では、3種類全ての自己抗体が陽性であった。乳癌患者6例に関しては、1例(16%)が抗survivin自己抗体,2例(33%)が抗livin自己抗体陽性で、XIAPが陽性の患者はいなかった。肺癌患者10例中6例(60%)で抗survivin自己抗体、4例(40%)で抗livin自己抗体、3例(30%)でXIAP自己抗体が、それぞれ陽性であった。
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Research Products
(1 results)