2006 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化症予防に関するNOS遺伝子多型を考慮した職域集団における介入研究
Project/Area Number |
18390180
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
岸本 拓治 鳥取大学, 医学部, 教授 (00116394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 米厚 鳥取大学, 医学部, 助教授 (10325003)
岡本 幹三 鳥取大学, 医学部, 講師 (40032205)
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Keywords | 遺伝子 / 衛生 / 社会医学 / 循環器・高血圧 / 糖尿病 |
Research Abstract |
目的;一酸化窒素合成酵素(NOS)遺伝子多型(T^<-786>C遺伝子多型)の動脈硬化症発症への関与が指摘されながら、動脈硬化症予防に関する介入研究は見られない。そこで、動脈硬化症予防に関するNOS遺伝子多型を考慮した職域集団における介入研究を実施し、より有効な動脈硬化予防プログラムを開発することを本研究の目的としている。 対象と方法;大動脈脈波伝播速度の測定により、軽度の動脈硬化有りと判定された対象者を34名選んだ。クロスオーバーデザインによる介入研究のために、34名を無作為に17名ずつの2群に分け、それぞれ前期介入群、後期介入群とした。介入期間はそれぞれ3ヶ月間(12週間)とし、1回/週の動脈硬化症に関する学習と運動療法を中心とした動脈硬化予防プログラムを実施した。また、遺伝子多型の同定に関しては、介入開始時の検査での残存採血血液を用いて行った。 結果と考察;前期介入群の3ヶ月間における変化については、大動脈脈波伝播速度の平均値は、1588.3cm/sから1537.0cm/sに減少傾向を示したが、有意な変化ではなかった(p=0.079)。体重、BMI、腹囲、血圧値等も減少傾向を示したが有意な変化ではなかった。血液検査のうちHbAlcについては、5.51%から5.27%に有意に減少した(p=0.017)。T^<-786>C遺伝子多型については、17名のうち12名がTTで5名がTCであった。現在、後期介入群に対してプログラムを実施中であるが、症例数を増やして遺伝子型別に効果を解析したいと考えている。
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