2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本人における循環器疾患の発症要因に関する研究成果の還元方法に関する検討
Project/Area Number |
18390198
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
石川 鎮清 自治医科大学, 医学部, 講師 (70306140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶井 英治 自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
長嶺 伸彦 自治医科大学, 医学部, 准教授 (20275689)
丹羽 康則 自治医科大学, 医学部, 助手 (20406060)
津本 順史 自治医科大学, 医学部, 助手 (30364524)
天海 陽子 自治医科大学, 医学部, 助手 (00406034)
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Keywords | メタボリックシンドローム / CRP / 一般住民 / 循環器疾患 / 危険因子 / コホート研究 / 横断研究 |
Research Abstract |
【研究目的】メタボリック・シンドロームは、肥満、脂質代謝異常、糖尿病や耐糖能障害といった糖謝障害、高血圧の各項目により構成され、1999年にWHOが、2001年に米国のNCEPがATP IIIとしてそれぞれ診断基準を発表している。日本でもメタボリック・シンドロームの基準が2005年に8学会合同で発表された。今回、一般集団を対象とした日本の診断基準を用いてのメタボリック・シンドロームとCRPの関連について検討した。 【方法】JMSコホート研究は、1992年に始まった住民を対象とした脳卒中および心筋梗塞の発症を追跡調査するコホート研究である。今回は、その一環として12地区12,490人の全対象者の中から、ベースラインデータ収集時に腹囲を測定していた3地区2,191人を対象とした。 【結果】対象者の平均年齢は男性57.1歳、女性56.3歳であった。メタボリック・シンドローム群(MS群)は109人(5.0%)で、男性の方が女性より割合が高かった(男性9.4%、女性1.8%)。MS群では、CRPの幾何平均で男性0.308mg/L、女性0.327mg/Lと近似していた。CRPの幾何平均は、MS群0.312mg/Lでnon-MS群0.122mg/Lより有意に高かった。 全対象者をCRP値で3分位に分けたときのカットオフ値は、それぞれ、0.057mg/L、0.265mg/Lであった。3分位のそれぞれのMS群の割合は、第1分位で1.7%、第2分位で、4.6%、第3分位で8.7%であった。第1分位を基準としたMS群のオッズ比は、第2分位が2.9(95%信頼区間:1.5-5.9)、第3分位が5.7(3.1-11.1)であった。 【結論】日本人の一般集団を対象に、2005年の日本のメタボリック・シンドローム診断基準を用いた検討では、CRPはメタボリック・シンドロームと関連していた。今後前向きな検討も必要であろう。
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Research Products
(8 results)