2007 Fiscal Year Annual Research Report
体組織中多種薬毒物検査のためのGC-MS測定の高速化について
Project/Area Number |
18390207
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
原 健二 Fukuoka University, 医学部, 講師 (00090738)
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Keywords | 法中毒 / 薬物分析 / 体組織試料 / GC-MS高速測定 / キャピラリーカラム / プレカラム / 分離カラム / 試料調製 |
Research Abstract |
本年度の当初の目的は,GC-MS測定時間を従来の半分ぐらいに短縮することであった。そこで,プレカラムと主カラム(分離カラム)を連結した方法を検討し,体組織抽出試料の分析に応用できるかを検討することを計画した。プレカラムには,不活性処理がされたヒューズドシリカキャピラリー,フィルムがコーティングされたキャピラリーカラムを検討,分離カラムには数種のキャピラリーカラムを検討。GC-MS装置には,昨年度本研究で購入した四重極型質量分析計タイプのものを用いた。本装置の機能の限度内での高速化ということで,測定時間が10分〜6分以内になるように目標を立てた。本年度実用化できた条件は,(未発表であるが)覚せい剤の光学異性体分析で,プレカラムに不活性処理(中極性用)フユーズドシリカキャピラリー0.1mmi.d,x3mとRt-betaDEXsm0.32mmi.d,x20m,膜厚0.25μmとをRestek社製のプレスタイトコネクターにより連結したものを使って,気化平衡誘導体化固相マイクロ抽出で試料処理を行ったものである。この条件で,以前に設定していた分析時間の半分以下の10分程度でアンフェタミンとメタンフェタミンの光学異性体の分析が可能になった。有機溶媒に溶かした生体抽出試料では,含まれる成分が多種多様であるため,より深い検討が必要であることが,研究協力者等とも協議するなどで,分かったが,大枠の条件は,プレカラムにはフィルムがコーティングされた内径0.25mm以上のキャピラリーカラムを使って,主カラムには内径が0,1mmから0.18mmのものを従来仕様よりも短くして使うことを検討することに,現在検討中である。来年度の課題は,このGC-MS測定条件を改善することと,高速分析のための簡素な試料処理を開発することである。
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