2007 Fiscal Year Annual Research Report
血清中mRNAを用いた新規高感度病態診断法のプライマリーケアへの導入
Project/Area Number |
18390208
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
三浦 典正 Tottori University, 医学部, 准教授 (30325005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
汐田 剛史 鳥取大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70263457)
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Keywords | 医療・福祉 / 遺伝子 / 癌 / 核酸 / 内科 |
Research Abstract |
1)癌細胞検出プロジェクトでは、共同研究施設からの肝がん検体が500例になり、臨床経過や現行の腫瘍マーカーとの比較でhTERT mRNAが新規の腫瘍マーカーとして応用可能であることを見出した。また6mm大の腫瘍を検出できることも見出し、Hepatologyに投稿中である。その他、甲状腺がん検体は伊藤病院から100検体を突破し、hTERT定量値は臨床応用可能とみて継続している。四国がんセンターと京都府立医科大学との共同研究により、膵がんに応用可能かを検討している。現時点で、100検体の検討で、有用性が強く予想されるため、そのデータを今秋の癌治療学会で発表するため抄録準備中である。 2)炎症疾患早期診断プロジェクトでは、劇症肝炎とARDSに関して行っており、劇症肝炎ではTGF-α mRNAが重症肝炎の時点で高値であれば回復でき、低値であれば肝移植になる可能性が高いことを学会発表した。ARDSでは、検体を採取中である。 3)肺癌に対するNKT細胞免疫治療効果判定を、治療の前後で経時的に採血しhTERT mRNAとEGFR mRNAを測定している。理化学研究所及び千葉大学での倫理審査を終え、今年中に100例以上の検体を検討できる予定である。 4)定量測定の最適化を図り、100以上のプライマーセットをインテックW&G社の協力で選び、その内の2つを過去の定量測定値と比較検討した。逆転写酵素反応の前に、高次構造をとる加熱過程を導入することで、定量測定が安定することを見出し、特許申請した。 5)コニカミノルタテクノロジーセンターがPCT出願を援助して下さり、プライマリーケアが可能な試薬製造と機器開発を開始した。開発費を得るため、顕在化ステージに申請を終えたところである。血液中のRNAの形態や安定なRNA抽出法の実際を実施している。
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