2008 Fiscal Year Annual Research Report
血清中mRNAを用いた新規高感度病態診断法のプライマリーケアへの導入
Project/Area Number |
18390208
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
三浦 典正 Tottori University, 医学部, 准教授 (30325005)
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Keywords | 医療・福祉 / 遺伝子 / 癌 / 核酸 / 内科 |
Research Abstract |
1)癌細胞検出プロジェクトでは、共同研究施設からの肝がん検体が500例になり、臨床経過や現行の腫瘍マーカーとの比較でhTERT mRNAが新規の腫瘍マーカーとして応用可能であることを見出した。また6mm大の腫瘍を検出できることも見出し、Hepatologyに投稿中である。その他、甲状腺がん検体は伊藤病院から100検体を突破し、hTERT定量値は臨床応用可能とみて継続している。四国がんセンターと京都府立医科大学との共同研究により、膵がんにも応用可能か否か、PETによる画像診断との比較を検討した。100検体の検討で癌治療学会で有用性を発表した。 2)炎症疾患早期診断プロジェクトでは、劇症肝炎とARDSに関して行った。劇症肝炎ではTGF-αmRNAが重症肝炎の時点で高値であれば回復でき、低値であれば肝移植になる可能性が高いことを学会発表した。ARDSでは、VWF、PBEF1,PDGFAが予後評価に有用であることを証明した。 3)肺癌に対するNKT細胞免疫治療効果判定を、治療の前後で経時的に採血しhTERT mRNAとEGFR mRNAを測定している。理化学研究所及び千葉大学での倫理審査を終え、今年中に100例以上の検体を検討できる予定である。 4)定量測定の最適化を図り、2つを過去の定量測定値と比較検討した。逆転写酵素反応の前に、高次構造をとる加熱過程を導入することで、定量測定が安定することを見出し、特許申請した。 コニカミノルタテクノロジーセンターと共に、プライマリーケア導入が可能な試薬を完成させ、機器開発を開始している。機器開発費を得るため、機会がある毎に助成金申請を行っている。血液中のRNAの形態や安定なRNA抽出法の技術的向上を目指して継続している。
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