2007 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン様増殖因子系と細胞外基質分解酵素を標的とする消化器発癌・進展機構解明
Project/Area Number |
18390220
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
山本 博幸 Sapporo Medical University, 医学部, 助教 (40332910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠村 恭久 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90162619)
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Keywords | インスリン様増殖因子 / 細胞外基質分解酵素 / 消化器癌 / マイクロサテライト不安定性 / IGF1 receptor / tyrosine kinase inhibitor / Akt / ERK |
Research Abstract |
消化器癌の発癌・進展における細胞増殖因子insulin-like growth gactor (IGF)系と細胞外基質分解酵素matrix metalloproteinase (MMP)の役割の解明を、マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability; MSI)との関連も含めて解析し、診断、治療等に臨床応用可能な成果を挙げることを目的とし系統的に解析した。IGF1 receptor (IGF1R)に対する新規チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)のシグナル伝達および消化器癌の進展に及ぼす影響を検討した。大腸癌細胞株HT29、膵臓癌細胞株BxPC3、食道癌細胞株TE-1、肝臓癌細胞株PLC/PRF/5の4種類の消化器癌細胞株を対象とした。TKI単独及びTKIと抗癌剤の併用による、シグナル伝達、増殖、生存、運動能に与える影響をin vitroおよびin vivoにおいて検討した。TKIは、IGFs刺激によるIGF1Rの自己リン酸化、AktおよびERKの活性化を阻害したが、インスリン刺激による反応を阻害しなかった。TKIは、4種の細胞株全てにおいて用量依存的に増殖を抑制した。TKIは単独で腫瘍を抑制し、ストレス刺激下で用量依存的にアポトーシスを誘導し、運動能も抑制した。TKIは、抗癌剤のin vitro増殖抑制およびアポトーシス誘導能を増強した。TKIと抗癌剤の併用は、マウスにおける腫瘍増殖抑制に非常に効果的であった。TKIは、IGF1Rおよびinsulin receptor (IR)からなるhybrid receptorの形成に影響を与えなかった。新規TKIは、単独および抗癌剤との併用により、消化器癌治療に有用であることが示唆された。さらに、消化器癌においてIGFやMMPと関連する分子異常を明らかにした。
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Research Products
(13 results)