2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390236
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
北 俊弘 University of Miyazaki, 医学部, 助教 (70315365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 和雄 宮崎大学, 医学部, 教授 (50204912)
加藤 丈司 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 教授 (20274780)
永田 さやか 宮崎大学, 医学部, 研究員 (00452920)
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Keywords | アドレノメデュリン / PAMP / 脳梗塞 / 治療応用 / 併用効果 / 高血圧 / 急性心筋梗塞 / 展開医療 |
Research Abstract |
陳旧性脳梗塞患者における作用:軽症の脳梗塞既往者を対象に、化学合成ヒトアドレノメデュリン(hAM)を、27時間15ng/kg/minにて持点滴静注した。AM投与により、血圧は低下し動脈コンプライアンスも改善した。脳血流は極軽度ではあるが低下し脳代謝も皮質領域では低下したが、基底核など深部領域の脳代謝は僅かながら有意に上昇した。血圧低下にもかかわらず、脳血流への影響は軽微であり、陳旧性脳梗塞患者へのAM投与の安全性が確認された。AMとproadrenomedullin N-terminal 20 peptide(PAMP)の併用効果:降圧ペプチドAMとPAMPが同一の前駆体から産生される意義を明確にするために、高血圧ラット(SHR)に、AMとPAMPを単独または併用投与して降圧効果を観察した。15週齢のSHRに、AMまたはPAMPを単独または併用にて4週間皮下投与し、血圧と心拍数を無麻酔無拘束下に持続的にモニターした。AMとPAMPの併用投与により、単独投与と比較して、さらなる降圧作用が観察された。すなわち、同一の前駆体から産生される異なった2種類のペプチドが血圧の上昇に拮抗すべく、協調して機能している可能性が示唆された。心筋梗塞ラットにおけるアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)とAMの併用効果:心筋梗塞ラットの急性期にAMを投与すると、慢性期の心筋リモデリングが抑制されて、心機能低下が抑制されることを報告した。本研究では、梗塞後リモデリング抑制の有用性が実証されているARBにAMを併用することにより、より有効なリモデリング抑制効果が得られるかを検討した。ラット心筋梗塞モデルの急性期より、AMを腹腔内に1週間、ARBカンデサルタンを経口にて9週間、それぞれ投与した。急性期のAM併用により、ARB単独投与に比較して、非梗塞左室心筋の線維化をさらに抑制し、左室収縮能と拡張能は改善傾向を示した。すなわち、急性心筋梗塞後リモデリング抑制を目的とした、AMの併用治療薬としての有用性が示唆された。
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Research Products
(4 results)