2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390236
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
北 俊弘 University of Miyazaki, 医学部, 助教 (70315365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 和雄 宮崎大学, 医学部, 教授 (50204912)
加藤 丈司 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 教授 (20274780)
永田 さやか 宮崎大学, 医学部, 研究員 (00452920)
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Keywords | アドレノメデュリン / 抗炎症作用 / 関節リウマチ / TNF-α / CGRP / 片頭痛 / AM受容体 / 展開医療 |
Research Abstract |
関節リウマチの動物実験モデルに対するAMの治療効果:卵白アルブミンを用いたウサギ両膝の抗原惹起型関節炎モデルに、AM(1ng/day〜3μg/day)を連日、膝関節内投与した。生理食塩水を投与した対照側と比較して、1μg/day以上のAM投与により、膝関節腫脹は軽減し、組織学的評価では炎症細胞浸潤と浮腫性の変化が抑制された。また、AMは膝蓋下脂肪体滑膜におけるTNF-α遺伝子発現を抑制したが、逆にIL-6遺伝子発現が増加していた。AMは関節リウマチの治療薬として有用である可能性があるが、IL-6産生を促進させる点について検討が必要と考えられた。AMと片頭痛との関連:AMとカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)は、同一のペプチドファミリーに属し、CGRPは片頭痛の原因物質であると想定されている。AMが同様の病態を引き起こすか否かは、AMの臨床応用研究を展開するうえでの重要なポイントである。そこで、片頭痛の患者に0.08・g/kg/min AMまたは生食を20分間クロスオーバー法にて投与し、症状、Xe-CTスキャンにより脳血流量、超音波ドプラー法により中大脳動脈と末梢動脈の血流量を観察した。生食投与と比較して、AM投与により末梢動脈の拡張は生じたが、片頭痛の増悪はなく脳血流量や中大脳動脈血流に変化はなかった。すなわち、静脈内のAM投与は、片頭痛の原因とはならないことが証明された。AM受容体に関する検討:RAMP2とRAMP3はカルシトニン受容体様受容体(CRLR)を小胞体から細胞膜に輸送し、AM受容体を形成する。RAMP2とRAMP3の細胞外領域のヒスチジン(His,H)と細胞内領域(C末)の役割について、Hisのアラニン置換またはC末欠失変異体を用いて検討した。その結果、RAMP2とRAMP3のHis及びC末のSer-Lys配列は同じ位置に存在するが、CRLRの機能や細胞内動態において異なった役割を果たしていることが判明した。
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Research Products
(3 results)