2008 Fiscal Year Annual Research Report
強力な昇圧作用を有した新規生理活性ペプチドの基礎的研究
Project/Area Number |
18390237
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
北村 和雄 University of Miyazaki, 医学部, 教授 (50204912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 丈司 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 教授 (20274780)
桑迫 健二 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 助教 (20381098)
永田 さやか 宮崎大学, 医学部, 研究員 (00452920)
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Keywords | プロアンジオテンシン-12 / 組織レニン・アンジオテンシン系 / アンジオテンシン / 循環器疾患 / 高血圧 / ラジオイムノアッセイ / プロテアーゼ / 生理活性ペプチド |
Research Abstract |
レニン・アンジオテンシン系(RA系)は、血圧や体液量の調節システムとして知られており、種々の循環器疾患の発展や進展において重要な役割を果たしている。近年、組織RA系の重要性が指摘されてきたが、その生成・変換機構および役割に関しては不明な点が多い。研究代表者は2006年に組織RA系の因子と考えられるプロアンジオテンシン-12(proang-12)をラット小腸より単離・同定した。そこで本研究は1、ヒトproang-12を単離同定し、アンジオテンシン関連ペプチドの系統的探索を行う2、様々な疾患におけるproang-12の病態生理学的意義を検討する3、proang-12の生合成およびAng IIへの変換機構を解明する以上3点を目的とした。 ヒトのproang-12の単離・同定に関しては特異的なラジオイムノアッセイ(RIA)を確立し、胎盤・尿より単離・精製を終了し、質量分析装置にてアミノ酸配列を決定中である。また食塩摂取量の違いによるRA系因子の変化を観察したところ、低塩食群で血中および組織中のAng I、Ang II濃度は上昇したが、proang-12の濃度に変化はなかった。さらに高血圧自然発症ラットにアンジオテンシンIIタイプIレセプタープロッカーおよびアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬を投与し、RA系因子の変化を観察した。 薬剤投与の両群において血中のAng I、Ang II濃度は上昇したが、proang-12濃度には、変化がなかった。 一方で、薬剤投与の両群において組織中のproang-12濃度が低下し、同様の低下が組織中Ang II濃度にも観察された。これらの検討によって、レニンに依存する血中RA系とproang-12を介する組織中のレニン非依存性のアンジオテンシン産生経路が相互に独立して存在する可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)