2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390242
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
萩原 弘一 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00240705)
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Keywords | 疾患感受性遺伝子 / ホモ接合ハプロタイプ / SNP / Marfan症候群 / 単因子疾患 / 多因子疾患 / 共通先祖由来断片 |
Research Abstract |
疾患感受性遺伝子(以後疾患遺伝子と記載)の探索を行う場合,多数の患者が常染色体中に共通に有する共通先祖由来の染色体断片(以後共通先祖由来断片と記載)を探索することは,単因子疾患,多因子疾患双方に有望な手法と考えられる.このような断片では患者間でハプロタイプが保存されており,それを利用して同定できるはずである.しかしながら,ハプロタイプ自体の同定は現在の手法では容易ではなく,全ゲノムレベルで高密度のハプロタイプを得ることは現時点では不可能に近い.我々は,ハプロタイプの代替として,ホモ接合ハプロタイプを考案した.ホモ接合ハプロタイプはホモ接合型のSNPのみを使用して導出するハプロタイプのサブセットであり,高密度SNP型情報より容易に得ることができる.2コピーある相同染色体は同一のホモ接合ハプロタイプを取る.それゆえ2本の相同染色体を1本であるかのように取り扱うことができる.その結果として,多数の患者の相同染色体を直接比較することが可能になる.我々は,単因子疾患の例として常染色体優性遺伝であるMarfan症候群患者を多数有する大家系のサンプル,多因子疾患の例として10-25世代前に存在した共通先祖から由来する疾患遺伝子が原因となって生じた多因子疾患を有する仮想の患者集団の両者を使用して検討を行った.ホモ接合ハプロタイプを使用した解析により,両者で疾患遺伝子の存在領域を同定できた.ホモ接合ハプロタイプは,単因子疾患,多因子疾患の両者に対し,有望な疾患遺伝子同定法となると考えられる.
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Research Products
(2 results)